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加速器研究施設トピックス 2014/4/3

平成25年度加速器研究施設防災防火訓練 開催

平成25年度加速器研究施設防災訓練が、3月25日火曜日午後1時半より、新設されたダンピングリング電源棟及びトンネル室で行われました。年度末の非常に忙しい時期にも関わらず、参加者名簿に書いていただいた方だけでも、職員83名、外部業者50名もの方々に集まっていただきました。今回の防災訓練は、通常とは違った様子のものとなったように思います。その様子を、簡単に紹介しましょう。
新設されたダンピングリング電源棟には、消火栓が設置されていないので、まず最寄りの消火栓の位置の確認から始めました。PFエネセンにある屋外消火栓の前に移動し、能美防災の方にその使用方法を説明していただきました。消火栓の使用方法の説明は、殆ど毎回していただいていますが、何度も繰り返す事が、いざとなった時に、慌てない事につながると思っています。
消火栓の確認後、いよいよ、ダンピングリング電源棟に入りました。加速器の研究施設では、いろいろ注意しなければいけない部分があります。例えば
(1)導波管を通す大口径の貫通口からの転落、(2)高電圧または大電流を取り扱う機器、配電盤およびケーブルからの出火あるいは感電、(3)クレーンの誤操作による重量物の落下。特にダンピングリング電源棟では、地上から地下トンネルに、重量物を降ろすための搬入口や、中2階に大きな電源を設置するため、そこからの重量物の落下や人の転落等に注意しなければなりません。(4)入射器を運転しながら、ダンピングリングの建設を行うため、注意しなければならない被曝、放射化物の取り扱い。などが考えられます。それを一つ一つ現場で確認してまわりました。今回、参加者の防災意識は非常に高く、配電盤をあけて、中の構造を確かめる人、搬入口の転落防止のための命綱をつけるバーの位置を心配する人など、職員、業者に関わらず、多くの方からご意見をいただきました。その後、トンネル内に入り、リングを一周しながら、放射線管理区域の確認、脱出口の場所の確認を行いました。ここでも、いくつかの不備が指摘され、参加者130名で、さながら施設の安全検査を行っているようでもありました。これから、約2年間かけて、ダンピングリングの建設が行われますが、その間、事故を起こさずにリングを完成させようとする130名の強い決意が感じられた、そんな、防災訓練であったように思います。


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〜 記事提供 : 加速器第三研究系 三増 俊広 氏〜

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