KEK加速器研究施設の王 旭東氏が、低温工学・超電導学会の35歳以下研究者に与えられる奨励賞を受賞しました。
この賞は、低温工学と超電導工学に関する学術及び技術に関して、顕著な貢献の可能性を示している研究者、或いは同学会の会誌及び学会において、活発な研究発表を行っている研究者に与えられます。王旭東氏は、NEDOプロジェクトにおいて、イットリウム系超電導電力ケーブルの実用化を目的とし、ケーブル実運転時に重要となる短絡事故時の過電流基礎特性を明らかにするとともに、電磁的、熱的、機械的特性評価に基づくケーブル設計を可能とする計算機シミュレータの開発を行いました。また文科省科研費研究において、次世代の医療用超電導加速器のための高温超電導コイルシステムの開発を目指し、3次元解析モデルの構築とそれに基づく応力・ひずみ分布の数値解析・評価を行いました。これらの研究成果が認められ奨励賞を受賞したものです。
王氏は、2014年4月にKEK加速器研究施設に着任、SuperKEKB用超電導電磁石システムの開発に専念しています。
〜 文責 : 加速器第四研究系 大内 徳人〜