何らかの劣悪な環境下におかれても、挫折する人と乗り越えていく人がいます。その理由は、その人の心の在り様に由来しています。つまり、どのような心の在り様かによって、次に体験する現実が変わるということです。
では、なぜ挫折してしまうのか、このようなネガティブなことが起こる背景には「トラウマ」の問題があります。このトラウマを解消することで、本来 の能力を発揮することが可能であることを経験的に私は知っています。ここでいうトラウマは、精神医学的な意味としてのトラウマではありません。ネ ガティブ思考
や「わかっているけど、つい○○して失敗してしまう」など達成したいことがあるのになぜか前向きになれなくする過去の体験に付随する 感情と信じ込みを総じてトラウマと捉えています。
このトラウマの仕組み、トラウマの解消法、ポジティブ思考に移行するための方法などをご紹介して参りたいと思います。
人が変化すれば、自ずと組織も変化していきます。現実も変化していきます。このことについて、皆様とご一緒に考えていければ幸いです。
プロジェクトを推進していく上で、プロジェクト・メンバーの個々のやる気、及びメンバー間の相互コミュニケーションは、重要なポイントになります。講演者は、異分野連携プロジェクトを推進し、開発した技術を基にベンチャーを起業いたしましたが、そのプロセスにおいて、トラウマを除去する心理学的なアプローチが非常に効果的でありました。本講演では、講演者と心理学との出会いから、実際にそのアプローチがプロジェクトの活性化にどのように役立ったかに関して体験談を基にお話しさせて頂きます。
私は30年ほどテレビ番組(サイエンスもの)のディレクターやプロデューサーをしてきました。 その時いつも痛感したのが「正確すぎると伝わらない。単純化しすぎるとウソになる」ということです。 テレビ作りを通じて学んできた「科学コミュニケーションの極意」(ホントかな??)を 苦労話も含めてお話します。
本講演では、バルク状態では相分離する多数の金属元素の組み合わせを原子レベルで固溶化させること(元素間融合)で、多くの新しい物質を創成すると共に、元素間融合による革新的な材料開発の紹介をします。この元素間融合を戦略基軸として、非平衡合成、ナノサイズ化、水素プロセスなどの手法により、天然では固溶しない金属元素同士を混和させ、新型触媒、新物質、新材料の探索について、幾つかの研究例を挙げて解説します。
生体膜の主たる構成要素であるリン脂質はセッケンと同様に親水部と疎水部を有している両親媒性分子で、水中で自発的に「脂質二重膜」と呼ばれる膜を形成し、さらには「ベシクル」と呼ばれる小胞を形成する。このベシクルは実際の細胞のモデルとして盛んに研究が行われており、講演者はこのような構造が自発的に形成される物理的なメカニズムについて、中性子やX線を用いたnmスケールにおける構造観察による研究を行ってきた。最近は通常のリン脂質に鎖長の短いリン脂質を添加することによって形成される「リン脂質ナノディスク」について、基板表面へ吸着する様子を中性子反射率法を 用いてin-situ測定を行っている。本講演では、その実験結果とメカニズムに関する詳細について発表を行う予定である。
物質中の電子は電荷やスピンなど様々な自由度をもち、環境が揃うと複数の自由度が同時に秩序化することあります。そのような状態が実現すると、磁場や電場などの外部からの刺激によって、まったく新しい応答が現れたりします。例えば、電気双極子秩序とスピン秩序が同時におきるような電気磁気 多重秩序系(マルチフェロイクス)では、本来、磁場で反転するはずの磁化を、電場によっても反転させられることなどが実証されいます。電子の多重 強秩序状態を利用して、あらたな電子状態の制御手法を開拓することは、電子デバイスなどの応用に向けてとても重要な概念になります。本公演では、 最近の進展として、基板による負の圧力効果によって現れた新しい電子秩序状態や、電気磁気多重秩序系において観測したX線照射による強誘電性分極 の制御について紹介します。
生体膜の主たる構成要素であるリン脂質はセッケンと同様に親水部と疎水部を有している両親媒性分子で、水中で自発的に「脂質二重膜」と呼ばれる膜を形成し、さらには「ベシクル」と呼ばれる小胞を形成する。このベシクルは実際の細胞のモデルとして盛んに研究が行われており、講演者はこのような構造が自発的に形成される物理的なメカニズムについて、中性子やX線を用いたnmスケールにおける構造観察による研究を行ってきた。最近は通常のリン脂質に鎖長の短いリン脂質を添加することによって形成される「リン脂質ナノディスク」について、基板表面へ吸着する様子を中性子反射率法を 用いてin-situ測定を行っている。本講演では、その実験結果とメカニズムに関する詳細について発表を行う予定である。
プロジェクトを推進していく上で、プロジェクト・メンバーの個々のやる気、及びメンバー間の相互コミュニケーションは、重要なポイントになります。 講演者は、異分野連携プロジェクトを推進し、開発した技術を基にベンチャーを起業いたしましたが、そのプロセスにおいて、トラウマを除去する心理学的なアプローチが非常に効果的でありました。本講演では、講演者と心理学との出会いから、実際にそのアプローチがプロジェクトの活性化にどのように役立ったかに関して体験談を基にお話しさせて頂きます。
J-PARC物質生命科学研究施設(MLF)BL05 - NOPビームライン -で勧められている中性子寿命の精密測定について発表します。とくに測定手法や測定に伴う系統誤差に関して詳しくお話しします。
At the J-PARC Muon Science Facility (MUSE), a new ultra-slow muon beamline is now being constructed to extend the scope of the MuSR technique from bulk material to thin films, multi-layers, surfaces and extremely small samples, and enable not only for a wide variety of surface and nano-science studies, but also novel 3D imaging with the "ultra-slow muon microscope". The completed Super-Omega muon beamline (U-Line), which is currently producing the world strongest pulsed surface muon beam, will be used as the primary muon source. Intense ultra-slow muon beam will be produced by the re-acceleration of thermal muons regenerated by the laser resonant ionization of thermal Muonium atoms evaporated from the surface of a hot tungsten foil, a method that originated from the Meson Science Laboratory at KEK. To efficiently ionize Muonium atoms, a resonant ionization scheme via the "1s-2p-unbound" transition was adopted. A new state of the art all solid-state laser system developed by Wada et al. at RIKEN, produced the VUV light of 122.088 nm (Lyman-alpha) needed to induce the 1s-2p transitions. The re-accelerated beam (ultra-slow muon beam) has better energy resolution, time resolution and space distribution compared to initial surface muon beam, opening new frontiers in muon science. An overview of all the different aspects of this challenging project will be presented.
鉄ニクタイド系超伝導体(Tc=26K)の発表から5年が経過しようとしている。この間に約6000報近い論文が印刷になり、当初の混沌とした状態からかなりの整理がついた状況になりつつある。本講演では、当研究グループの成果を中心に、最近の進展を紹介する。
高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)の低速 陽電子実験施設(SPF)では, リニアックベースの低速陽電子ビームを共同利用に 供している.2010年秋に, 陽電子コンバータ/モデレータを改良し, ビーム強度が 従来よりも一桁強い 5 x 10^7 e+/s になった. 本講演では, コンバータ/モデ レータの改良について説明した後, 増強したビームを用いた反射高速陽電子回折 (RHEPD)実験の成果について紹介する.
RHEPDは反射高速電子回折(RHEED)の陽電子版である. 試料の結晶ポテンシャルは 電子に対して負であるが, 陽電子では逆の正となるため, 臨界角 (Si なら10 keV 入射で 2°) 以下の視射角で入射すると, 電子では観測されない全反射がお こる. 全反射条件下で陽電子は試料のバルクの中に進入せず表面で回折する. KEK-IMSS SPF の高輝度高強度低速陽電子ビームによって, 物質最表面原子層か らのみの, 明瞭な回折像を取得することに初めて成功した. (Si(111)-7x7表面)
さらに, 全反射条件からわずかに視射角を大きくしていくと, 陽電子はバルクに も侵入するようになる. これを利用すれば, まず全反射条件下で表面第 1 層の 原子配置を決定した後に, 第 2 層, 第 3 層, …, の順に構造を決定していくこ とが可能となる. 我々はこの手法について, その特徴を前面に出して「全反射陽 電子回折 (TRPD) 法」と名付け, 具体的な解析法を開発中である.
白金微粒子は高い電極触媒活性を持つため、燃料電池電極触媒の材料 として有望視されている。一方その電極触媒の劣化プロセスや高分子電 解質と の相互作用などの解明については残された課題となっており、その原子レベルで の構造や変化を解明することは高耐久性電極触媒の開発を加速す ると期待され る。本研究では白金微粒子を高配向熱分解グラファイト(HOPG)上に担持したもの を電極触媒のモデルとして用い、電気化学条件にお けるX線吸収微細構造(XAFS) 測定を試みた。
平滑なHOPG基板を用いることで入射X線の偏光依存特性を測定することができ、 三次元的な情報を得ることができると期待される。またHOPGを X線の窓材として 用い、白金層の裏側からX線を入射することで電気化学的に好ましい配置を取る ことが可能となった。本研究は高エネ研と北海道大学 の連携協定のもとPFに常 駐して研究を進めており、その利点等も交えながら紹介する
結晶性の高分子を流動場で結晶化させるとシシケバブと呼ばれる特異 なモルフォロジーが生成します。このモルフォロジーが生成すると繊維としての 高分子は弾性率と強度において鉄よりも強くなることがあります。そのため、 古くから多くの研究がなされてきましたが、その生成機構はなかなか明かになり ません。ここ10年ほどの放射光X線や中性子などの量子ビームを利用 した研究 によりこの問題に新たな展開が生まれてきました。講演では、高分子結晶化の基 本的な問題も含め、量子ビームがどのように利用され、どのよ うな新たな研究 展開をもたらしたのかを紹介します。