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last update:08/11/07  

小林・益川理論の概要について
 
1964年にクローニン、フィッチらによって発見されたCP対称性の破れの現象を説明するため、1973年の Progress of Theoretical Physics 誌に発表された論文において、小林 誠(こばやし まこと) 高エネルギー加速器研究機構名誉教授(当時 京都大学理学部助手)と益川 敏英(ますかわ としひで) 京都産業大学理学部教授・京都大学名誉教授(当時 京都大学理学部助手)は、クォークの六元模型を提唱した。クォークは二種を一組として世代を形成するが、この論文は第三世代の可能性について言及した最初のものである。
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京都大学理学部助手時代の小林(後列左端)・益川(前列左)の両氏
 
第三世代の素粒子は、1975年にτ(タウ)レプトンが発見され、さらに1977年に第三世代のクォークの一方であるbクォークの存在が確認された。六元模型は中性K中間子のCP対称性の破れの現象も矛盾なく説明できることが分かり、小林・益川理論は素粒子の標準理論の一部に組み込まれるに至った。1994年、米国フェルミ国立加速器研究所のTEVATRON加速器を使ったCDF国際共同実験グループが最後まで残されていたt(トップ)クォークの証拠と思われる実験結果を発表し、間もなく3世代のクォーク全部が確定した。
 
CP対称性の破れに関しては、最初の発見以来40年近く経過するまで、実験的に確認されていたのは中性K中間子の崩壊現象に限られていたが、2001年夏には、本機構のBファクトリー計画のBelle実験と米国スタンフォード線形加速器センター(SLAC)のBaBar実験でB中間子においてもCP対称性の破れが確認された。
 
    ・【用語解説】
    ・KEK webニュース 「世界を変えた一つの論文」
    ・キッズサイエンティスト「小林・益川理論とは?」  

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