2010年10月15日
10月14日(木)、世界の5つの素粒子物理研究所で同時開催された「グローバル・フォトウォーク」の国際優秀作品の選考結果が発表されました。各研究所で選ばれた優秀作品計15点を、プロの写真家と加速器研究者から構成される国際選考委員会が審査。最優秀賞に、Mikey Enriquez氏の撮影したTRIUMF研究所(カナダ)の8Pi実験の装置の写真が選ばれました。第2位には、ドイツ電子シンクロトロン研究所(DESY)のフォトウォークに参加した、Hans-Peter Hildebrandt氏の撮影したワイヤ・チャンバの写真が、第3位には同じくDESYの4極磁石を撮影したHeiko Roemisch氏の作品が選ばれました。
最優秀賞に選ばれたEnriquez氏はバンクーバーのランガラ大学で写真映像学科を最近卒業した22歳の若者。「Facebookでフォトウォークのことを知りました。素粒子の研究所を歩き回って装置などの近くに寄って写真を撮ることなんてなかなかできないじゃないですか」とフォトウォーク参加の感想を語りました。
選考委員会選考作品の他に、ウェブ投票による「一般選出部門」も選考されました。最も多くの得票数を集めたのは、選考委員が2位の優秀作品に選出したHildebrandt氏の作品。僅差の2位には、加速器運転のシフト勤務をする研究者を撮影したTony Reynes氏(米国立フェルミ加速器研究所)の作品が、第3位には、Matthias Teschk氏のDESYのHERA加速器のトンネルの写真が選ばれました。
今回のフォトウォークの作品は、来年以降各国の参加研究所で展示される予定です。
受賞作品を含む、世界のフォトウォーク参加者の撮影した100を超える作品は、世界の素粒子物理の広報ネットワーク「Interactions.org」のウェブサイトでご覧頂けます。