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今年も夏期実習 2005.6.30 |
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〜 5年一貫制の総合研究大学院大学に向けて 〜 |
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総合研究大学院大学は来年度から5年一貫制の大学院へと移行します。KEKの研究者が主体となる高エネルギー加速器科学研究科で行われている研究教育活動を全国の学生の方々に知っていただこうと、今年も夏期実習が開催されました。 90名が参加 総合研究大学院大学(総研大)は1988年に開学した大学院だけの大学です。本部は神奈川県葉山町にありますが、入学した学生は大学共同利用機関などの研究施設において、研究の最前線で活躍している研究者の指導のもとで教育研究を行うのが最大の特徴です。これまでは他の大学の大学院修士課程を卒業した学生を受け入れてきましたが、2006年春からは学部の卒業生も受け入れる「5年一貫制」がスタートします。 KEKには同大学の高エネルギー加速器科学研究科に属する加速器科学専攻、物質構造科学専攻、素粒子原子核専攻の3専攻が設置されていて、巨大な実験装置を使った加速器科学や放射光、中性子などを使った物質構造の研究、素粒子や原子核などのテーマを最先端の研究者から直接学ぶことができます。 KEKで行われている教育活動を身近に感じてもらおうと、恒例の夏期実習が今年も6月14日から3日間にわたって開催されました。来年度から5年一貫制への移行が実施されるとあって、今年は特に力を入れて準備を行いました。ポスターをカラー版にし、各大学の事務当局に応募資料を送る通常の募集に加え、大学の先生方にも生協などの学生食堂の目に付くところへ掲示をお願いし、さらに、Nature誌(4月28日号)にも開催広告を載せ、電話で直接、大学の先生方に学生の参加を呼びかけたりもしました。その甲斐があってか、例年より20名ほど多い90名ほどの参加者がありました。期待通り40名ほどが学部学生、50名ほどが修士課程の1年生と2年生からの参加希望、といううれしい結果となりました。 3つの講義と19の実習 初日はまず放射線作業の教育を受けた後、研究科長の鎌田進氏から「本機構の概要と総研大」についての説明がありました。その後、3つの講義「高エネルギー物理学の展望と今後の戦略」(戸塚機構長)、「最先端物質科学を担う中性子」(池田中性子施設長)、「大強度加速器のための機器開発の物理」(山崎J-PARC加速器グループ・リーダー)が並行して例年よりも時間を長く取って進められました。 戸塚機構長が高エネルギー加速器科学の展望と今後の戦略を述べた講義には多くの参加者が集まりました。実習担当者による実習説明が各担当者からあった後、夕刻には懇親会が催され、参加者と担当教員の和らいだ雰囲気でのコミュニケーションが行われました。 2日目はテーマ別の実習となりました。19のテーマに分かれて、おのおの趣向を凝らした特徴のある実習が行われました。最終日午前には実習のまとめがあり、その後4つの班に分かれて参加者は機構内を見学しました。高エネルギー加速器科学研究科での研究教育を十分に理解していただけた3日間になったようです。 来年度に総研大生に進学される学生のみならず、その他の進路に進む方々にとっても、今回の夏期実習が将来の大きな役に立つことになればと望んでいます。
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