新型スーパーコンピュータSR8000とQCD




QCD(量子色力学)とは?

Quantum Chromodynamicsの略で、クォーク間の関係を色によって表現する理論です。
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QCDの考え方
 ■バリオン・メソンを構成するクォーク
 バリオン(核子の仲間:陽子や中性子)は3つのクォークによってできていて、その大きさはおよそ1〜2fm(10-15m)です。 メソン(中間子)クォークと反クォークの2つが結びついて出来ています。

 量子色力学では、クォークは「色」の自由度をもっていて、相互作用はこの「色」に働きます。ここで「色」と呼んでいるのは、クォークに3つの状態があるので、これを光の三原色になぞらえて呼んでいるだけで、目に見える色とは関係ありません。

 ■グルーオンとは?


 量子色力学で、相互作用を伝達する役割を果たすのが、グルーオンです。グルーオンは、クォーク同士の「色」の交換を行ないながら力を伝達しています
 バリオンやメソンの中では、クォークがグルーオンによって「色」の交換をしながら互いに結び付けられています。グルーオンがちょうどバネのような役割を果たしているわけです。

色の交換を行うグルーオン
色の交換を行うグルーオン

 クォーク間の力は離れると強くなるので、クォークを単独で取り出すことはできません。このことをクォークの閉じ込めと呼んでいます。の3つの「色」を持ったクォークが集まって3色が合わさった状態(白色)だけが安定に存在できます。これがバリオンです。
 一方、メソンは、例えば赤と「反」赤のクォークと反クォークが結び付いて白色になっている状態です。