新型スーパーコンピュータSR8000とQCD
計算科学センターでは、スーパーコンピュータを使って様々な素粒子物理の理論計算やシミュレーションを行っているのは知ってるかな?
とても複雑で時間のかかるこれらの計算を処理するために、今回5年ぶりに新型のスーパーコンピュータが導入されたんだよ。
名前は「SR8000」。いままでの機種に比べて約10倍の計算能力を持つ、現在、日本で最も速いスーパーコンピュータなんだ。

この優れた計算能力を使ってハドロンの成り立ちや反応の仕組みを、QCDという理論にもとづいて調べるのが、「SR8000」の仕事なんだけれど、特に、B中間子の崩壊の様子を詳しく調べることは、Bファクトリーで行なわれている実験とも深い関わりがあるんだ。
「QCD」(Quantum Chromodynamics) は、日本語では「量子色力学」といって、ハドロンを作っているクォークの性質を表わす理論なんだ。
今回はこの「QCD」の仕組みと、どうしてそんなに速いスーパーコンピュータが必要なのかを詳しく説明するね。
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