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「EUV-FEL光源産業化研究会」の応用超伝導加速器コンソーシアムの分科会化が正式に決定されました。
平成31年4月1日 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構
当機構では平成31年度より加速器研究施設において「応用超伝導加速器センター」を開設することとなりましたが、これにともない今後、産業界と強固な連携のもと、超伝導加速器に関するイノーベーションの創出、社会展開を進める目的で「応用超伝導加速器コンソーシアム」を設立いたします。
加速器の産業・医療等への応用を推進するため、加速器研究施設の中に応用超伝導加速器センターが設置されました。 同センターの主導の下で、超伝導高周波加速器を中心とした加速器技術の産業・医療応用について、産業界と連携して検討し、加速器技術の社会実装を進めるためのテーマの発掘、発展を図ります。
超伝導加速器は、電力損失が小さく大強度のビームを発生させることができるため、加速器のコンパクト化が実現でき、産業応用面でも革新的な進歩を付与できることが期待されます。 「応用超伝導加速器コンソーシアム」では、機構の超伝導加速器の技術やシーズを機軸とした、加速器の広範な産業応用について検討いたします。社会のニーズに答え、産業応用の出口を明確にすること、さらにそれに付随する総合的な技術の展開のイメージ構築について、産業界の参画は必須のものであります。 応用超伝導加速器コンソーシアムは企業法人、その他の法人が参加し議論する会員制のプラットフォームとし、その目的に向け以下の活動を行っていきます。
この趣旨にご賛同いただける産業界、公的研究機関等の参画を広く求めます。
超伝導加速器利用促進化推進棟(COI)施設内には、大型クリーンルーム、高圧超純水洗浄装置、小型冷凍機設備、熱処理用真空炉、電子顕微鏡、などが備わっており、様々な実験や実験準備が行なわれている。 同時に、この施設では加速器に用いられる様々な機器や部品の産学連携による共同開発も行なわれている。
ニオブという金属を加工して製作され、超流動液体ヘリウムを用いて2Kという極低温まで冷却された状態で使用される。空洞表面で消費される高周波電力はたかだか100 W程度のため、30 MV/mという高加速勾配を維持しつつ、効率よくビーム加速を行なうことが可能である。
空洞製造技術開発施設(Cavity Fabrication Facility; CFF)には、超伝導加速空洞の製造に特化したプレス機、縦型旋盤、化学研磨設備、電子ビーム溶接機が設置されており、空洞製造の一連の作業を行うことができる。 CFF内はクリーンルーム仕様となっており、清浄環境下での空洞製造と技術開発が可能である。
全国の大学、企業を対象とし、小型加速器の製作・運転を骨子とした教育プログラムを2016年度より立ち上げた。 第一段階として10kWのクライストロンと2mの加速管を有する基本型の小型加速器を試作、実習を行っている。 今後、装置のさらなるスペックアップを図り発展的なプログラムを構築して行く。