2025年10月10日、仙台高専広瀬キャンパス(宮城県)にて 「ミクロの世界を見る加速器の仕組み~素粒子現象から巨大構造物まで透視するミューオン加速技術~」という題目で講演を行いました。 本科生・専攻科生・教職員あわせて約20名にご参加いただきました。
当日は、東北大学の加速器施設に関する講演や、 加速器・素粒子研究でエレクトロニクス開発を手掛ける BeeBeans Technologies(BBT)社による講演もありました。 私は、加速器の仕組みとその利用、高専における加速器制作活動に関してお話しました。
講演では、まず加速器の基本原理を解説し、医療分野などでの応用例を紹介しました。 続いて、宇宙線ミューオンやミューオンビームを用いたイメージング技術、非破壊による元素同定などの先端技術を取り上げ、現在進めているミューオン加速研究と、それによって可能になる素粒子研究について詳しく説明しました。
最後には、高専と取り組んでいる加速器製作にも触れ、高専で培われる専門知識や技術が、加速器をはじめとする社会に貢献する装置の開発にどのように活かされているかについて紹介しました。 高専出身者としての経験談も交え、学生にとって将来のキャリアを考える上で参考になる内容をお届けできたと思います。
講演後には、仙台高専生と東北大学・BBT社による親睦会が開催され、BBT社からはAxeLatoonに対する今後の活動支援に関する提案もあり、本活動をさらに発展させる契機となりました。