宇宙はどのように始まり、これからどうなるのか? 宇宙はどんな仕組みで、何で出来ているのか? そして、私たちはなぜこの宇宙に存在しているのか? このような疑問は神話の時代より人類が共通に抱いてきたものです。素粒子物理学は極微の世界を探求することでその答えを追っています。
素粒子物理学は、宇宙誕生の瞬間へと時間を遡り、宇宙創成の謎、ひいては、我々を含めた万物の存在そのものの起源を解き明かし、また、遥か未来、宇宙の行く末をも見通そうとする壮大な試みです。そして、物質、力、さらには時間と空間をも含めた宇宙の全ての、統一的理解を目指します。
それはアインシュタインが一生をかけて追い求め果たせなかった夢でもあります。素粒子物理学の究極の目標は宇宙の全てを一つの原理にまとめるこの「統一理論」を完成させることなのです。