教育の目標と方針

教育の目標と方針

  1. 概要

    素粒子原子核物理学は、物質の最小単位とその相互作用を研究する学問です。自然を単純化して理解するという科学の方法論が最も成功裏に適用されてきた分野であり、科学の進歩を牽引してきた分野といえます。湯川・朝永・小柴・南部・小林・益川・梶田のノーベル賞に象徴されるように、わが国から世界的業績を発信してきました。

    素粒子原子核コースは、高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所を基盤機関としており、世界をリードする最先端の加速器を活用して素粒子原子核物理学の教育と研究を行っています。ニュートリノ物理のようにこの分野の新たな展開を図る研究にも積極的にチャレンジしています。

    この分野は、現代物理学の基盤である量子力学と特殊相対論に基礎をおいています。初期宇宙においては高エネルギー状態が実現されていたことから、宇宙規模の巨視的な物理とも深く関連しています。

    求める学生像

    素粒子原子核コースは、研究に対する強い熱意を持っているだけでなく、幅広い視野に立って新しい研究の方向性を探し、その研究を実際に推進して成果につなげられるための学力を持った学生を求めています。5年一貫制博士課程(学士課程修了者を対象とする)および博士後期課程(修士課程修了者を対象とする)への入学が可能です。

    入学者の選抜について

    素粒子原子核コースは、入学者を選抜するにあたって、物理学の基礎知識および数学・英語に関する十分な学力を備えていること、高度な研究を遂行するために必要な資質である客観性、積極性、学習意欲を備えていることを重視していますそのような能力や資質を適正に判定するために、5年一貫制博士課程入学者の選抜においては、筆記試験と面接を実施します。また、博士後期課程入学者の選抜においては面接のみを実施し、上記の観点に加え、修士レベルの学力と専門的知識を備えているかどうかを判定します。

    教育の特色と目標

    素粒子原子核コースとその基盤機関である高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所は、わが国のみならず世界的な素粒子原子核物理学の研究拠点であり、人類の知の地平線を切り開く国際性豊かな教育と研究を推進しています。本コースは、この分野の最先端の研究に従事する多くの教員による充実したカリキュラムを提供し、また、確固たる基礎知識に基づいた多彩な研究テーマの設定に対応できる体制を整えており、開拓精神と広い視野を備えた研究者、および高度な専門知識と研究能力をもって社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

最終更新日:2023/03/31

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