8月1日(月)から4日(木)の4日間、KEKにおいて「高校生のための素粒子サイエンスキャンプBelle Plus 2016」が開催され、全国各地から18名の高校生が集まりました。
Belle Plusは、高校生を対象とした研究体験型のサイエンスキャンプです。 研究者に直接指導を受けながら素粒子物理学に関する実習や解析を行い、最後に研究成果を発表することで、実際に研究者が行っている研究活動の流れを体験することができます。 2006年よりBelle実験グループが中心となって実施しており、10回目となる今回はKEKと奈良教育大学との共催で開催しました。
高校生達は、「B-lab班」、「宇宙線の速度測定班」、「理論班」の3つの班に分かれて実習しました。 B-Lab班はBelle実験で実際に取得したデータの一部と自分で作成した解析プログラムを使った新粒子の探索、宇宙線の速度測定班は、荷電粒子が通過すると光るシンチレータ検出器を使った宇宙線の速度測定、理論班は素粒子反応の崩壊確率を計算する式を図にした「ファインマンダイアグラム」の使い方を学んだあと、B-Lab班が得た粒子探索の結果からどのような反応が起きているかの予測を行うことで、素粒子を使った研究に対する理解を深めました。
参加した高校生からは、 「素粒子についての興味が今までよりもました」 「Belle II測定器は初めて見たので感動した。実際の生の研究者からの機器の説明をうけて、とても勉強になった」といった感想が寄せられました。 また、高校生同士の議論・交流を通じて 「科学の研究に協力はやはり不可欠ということを再認識した」 「固定観念をもつことをしてはいけない。口に出して考える。人と意見を交換することが大切」 といった感想もありました。
今回の経験や、共に議論した仲間達との繋がりが糧となり、高校生の素粒子物理学に対する興味関心がさらに高まることが期待されます。
以下では、キャンプ中のイベントの様子を振り返ります。
Belle Plus 2016の風景
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