活動報告

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KEK CMBグループが2019年6月の活動報告を行いました。

KEK CMBグループでは、誕生から約38万年後の宇宙で発せられた宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の観測研究を行なっています。

熱いビッグバン以前に宇宙が急激な加速膨張を起こしたとするインフレーション期では、重力波が生成された(原始重力波)と考えられています。CMBの偏光パターンの内、Bモードと呼ばれる渦模様が、この原始重力波によって作り出されると考えられています。そのため、CMBのBモード偏光を観測できれば原始重力波、すなわちインフレーションが起きた証拠を捉えるという科学史において最大級の発見となるのです。さらに、インフレーションの背後にある量子重力理論(超弦理論等)を検証することも可能となります。

KEKCMBグループでは、LiteBIRD衛星計画と、地上観測実験POLARBEAR-2を中心にCMB偏光観測を目指しています。LiteBIRD衛星計画に関しては、2019年5月に宇宙科学研究所により戦略的中型衛星2号機としてLiteBIRDが選定されました。この結果は、5月21日の宇宙科学・探査小委員会にて報告されました。今後の計画として、KEK CMBグループでは衛星の性能評価を担当することを計画しています。

POLARBEAR-2に関しては、2018年8月にKEKでの統合試験が完了し、同年10月末にチリの観測サイトで設置作業が始まりました。そして2019年初頭にはファーストライトを迎えました。

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CMBグループ