ニュートリノグループが2019年10月の活動報告を行いました。
ニュートリノグループでは、茨城県東海村にあるJ-PARC(大強度陽子加速器施設)でT2K実験を行なっています。J-PARCで生成した大強度のミュー型ニュートリノを、J-PARCから295km離れた岐阜県神岡町にある巨大検出器、スーパーカミオカンデに打ち込み、ミュー型ニュートリノが電子型ニュートリノへ変化する事象(T2K実験グループが2013年に発見)の研究や物質と反物質の対称性の破れの探索などを行なっています。
今月の活動報告では、2021年にJ-PARCのメインリング(MR)増強が完成する事を受け、T2K実験装置の中の第一ホーンの改良などが報告されています。第一ホーンの改良型3号機は、試験の結果、320kAという高電流においても安定して連続長期運転可能と確認されました。前置検出器ホール地下では、原子核乾板を用いてニュートリノ反応の測定を目指すNINJA実験用の装置など、新しい測定器の準備が進んでいます。また、T2K実験データ解析も順調に進んでおり、成果をまとめた論文が4編出版されました。スーパーカミオカンデについては、タンクの補修と光電子増倍管の交換が完了し、1月29日から測定を再開しています。
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