活動報告

所要時間:約3分

エレクトロニクスシステム(E-sys)グループが2020年10月の活動報告を行いました。

E-sysグループは、素粒子原子核研究所のみならず加速器研究施設や物質構造科学研究所、放射線科学センター、超伝導低温工学センターといった機構内の様々な施設や他大学と一緒に、世界最先端の研究で活用される世界に1点だけの実験装置のセンサーからシステムに至るまでの開発等を行なっています。

E-sysグループの研究開発拠点はつくばキャンパスと東海キャンパスの2カ所です。E-sysつくばでは、前回報告したATLASグループ用集積回路の開発が終了し、現在はボードの開発を主に行っています。さらに、技術開発の専門家が揃っているE-sysグループの環境を活かし、アンプーシェーパーディスクリ(ASD)集積回路も開発しました。こちらはBelle II実験やJ-PARCの種々の実験に使用予定です。将来的には検出器のIoT化、つまり、検出器をネットワークに繋いで直接コンピュータへデータ送信できる機能の確立を目指しています。E-sys東海からは、COMET実験関連の研究開発として、ガス検出器の読み出しエレクトロニクス等の開発や、イクスティンクションモニター(実験で大量のミュー粒子を生成する際に、偽物の信号となる陽子が混じっていないことを証明するためのモニター)、大規模加速器実験と同程度の処理速度を満たすデータ収集システム等の研究開発が報告されています。

この他にも、将来的に応用可能となりうる新技術の研究開発として、ダイヤモンド中性子センサー・耐放射線集積回路を水中ロボットに搭載し冠水した燃料デブリの測定を行うためのシステム開発を報告しています。この研究開発は、KEK放射線科学センター、物質・材料研究機構・海上技術安全研究所と協力の上進めています。

E-sysグループではデバイスやシステムの開発に加え、若手を育成し先端技術の専門家を増やすことを目的とした”Open-It”というネットワークを運営しています。今回は、リモート接続での試みによる初学者向けの教育について報告されています。

この他にも、COVID-19の影響下でもリアルタイムで遠隔地の研究者、学生等とコミュニケーションできるシステムを、スマートグラスを活用して構築しようと取り組んでいます。

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エレクトロニクスシステムグループ

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