理論センターが2022年3月の活動報告を行いました。理論センターでは素粒子、原子核、宇宙物理学に渡る様々な分野の研究者が、同じ場所で分野の垣根を超えて一緒に研究に取り組んでいます。SuperKEKB加速器を用いたBelle II実験や、J-PARCでのクォークやレプトンの性質を調べる実験など、多くの実験プロジェクトがKEKで進行中ですが、理論センターは実験グループとも綿密に協力しています。理論研究には、実験の最新データの意味や実験で探るターゲットを明らかにする役割があります。理論と実験は互いにとって非常に重要な存在なのです。このような研究スタイルは素核研・理論センターの大きな特徴となっています。
理論センターから2021年に発表した研究論文数は計95件でした。中でも主な成果として、ミューオンという素粒子が持つ磁石の強さを表す量「g-2」の測定結果が標準理論とずれることを説明する理論を提案した論文や、暗黒物質の有力な候補と考えられている未発見の素粒子アクシオンが⾮⼀様な空間分布を形成すること、つまり、宇宙空間でのアクシオンの分布に濃淡ができることを示した論文などが紹介されています。ミューオンビームを使用した新たなコライダー実験「μトリスタン」実験を提案した論文もあります。
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理論センター
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