活動報告

所要時間:約2分

Belleグループが2022年5月の活動報告を行いました。Belle / Belle II実験は、KEKつくばキャンパスのKEKB / SuperKEKB加速器を用いて電子と陽電子を衝突させ、大量のB中間子・反B中間子対を生成しその崩壊を調べることで、宇宙初期の謎の解明を目指す実験です。Belle実験のデータ収集は2010年に終了しましたが、新たな発見に向けたデータ解析は現在も続いています。現在はBelle実験をアップグレードしたBelle II実験を行っています。Belle II実験では加速器や測定器を大幅に改良し、標準理論では説明できない新粒子の鍵となる現象や消えた反物質の謎を解明する手がかりなど、まだ見ぬ新しい物理現象を探しています。

前回(2021年10月)の報告後、2021年後半のSuperKEKB加速器の運転は10月19日から12月23日の期間に実施し、最終日となる12月23日にピークルミノシティ3.81×1034 /cm2/s を達成しました。2022年の運転は2月21日から始まり、5月現在も続いています。陽電子ビーム入射キッカー電磁石誤発動の再発などの問題を解決したことにより、5月17日にピークルミノシティを4.14×1034 /cm2/sに更新しました。今後は、後段読み出しエレクトロニクスをPCIe40という高速データ通信が可能なものに順次入れ替え、データ収集性能を改善する計画を進めています。

Belle II実験データの解析状況に関しては、Belle実験で得られたデータにBelle II実験で得られたデータを加えた統合解析を今回初めて行いました。ユニタリティ角Φ3 を測定する解析において、Belle II実験のデータを追加したことおよび解析ソフトウェアの大幅な改良により、誤差をこれまでより約3割削減することに成功しました。

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Belleグループ

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