2019年11月の活動報告 : ILC 物理測定器グループ
ILC物理測定器グループが2019年11月の活動報告を行いました。
ILC計画は、全長約20kmの線型加速器で電子と陽電子を衝突エネルギー250 GeVまで加速し、正面衝突させ、物質に質量を与える粒子であるヒッグス粒子を大量に生成し、ヒッグス粒子と他の素粒子の間に働く力の強さ(ヒッグス結合定数)を1%レベルあるいはそれを切る精度で測定するヒッグスファクトリー(ヒッグス工場)実験です。ヒッグス結合の精密測定により、標準理論を超える物理を解明することを目指します。標準理論を超える物理の証拠が得られ、対応する新粒子の直接生成に必要なエネルギーが明らかになったら、衝突エネルギーの増強が必要になります。ILCのような線形加速器の一番の強みは、将来必要とあらば、円形加速器では到達できないような高エネルギーでの素粒子加速実験が可能な点です。
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