2021年9月の活動報告 : 宇宙マイクロ波背景放射(CMB)グループ
KEK宇宙マイクロ波背景放射(CMB)グループ*)が2021年9月の活動報告を行いました。KEK CMBグループでは、誕生から約38万年後の宇宙で発せられたCMBの観測研究を行なっています。熱いビッグバン以前に宇宙が急激な加速膨張を起こしたとするインフレーション期では、重力波が生成された(原始重力波)と考えられています。CMBの偏光パターンの内、Bモードと呼ばれる渦模様が、この原始重力波によって作り出されると考えられています。そのため、CMBのBモード偏光を観測できれば原始重力波、すなわちインフレーションが起きた証拠を捉えるという科学史において最大級の発見となるのです。さらに、インフレーションの背後にある量子重力理論(超弦理論等)を検証することも可能となります。KEK CMBグループでは、地上観測実験POLARBEAR(ポーラーベア)とLiteBIRD(ライトバード)衛星計画により、CMBのBモード偏光観測達成を目指しています。
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