宇宙線観測気球実験



BESS実験の成果

 1993年に行われた最初の気球実験で電荷と質量で粒子を識別する方法では世界で初めて4例の宇宙線反陽子を観測しました。その後測定器の改良を続けた結果、1999年の実験までに合わせて1600例以上の反陽子事象を検出し、精密なエネルギースペクトラムを測定しています。

宇宙線反物質の探索においても宇宙線中のヘリウム核の数に比べて100万分の1以下でしか反ヘリウム核は存在していないという世界で一番厳しい存在比の上限値を与えています。

さらに陽子・ヘリウム成分の精密なエネルギースペクトラムの測定や、地上、山頂(乗鞍岳)、高空での各種宇宙線強度の観測などを行い、教科書に残るような基礎的で信頼性の高いデータを供給しています。



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