過去にサマーチャレンジで学んだ卒業生から、
皆様への熱いメッセージです。

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以下、所属はすべて2023年4月からのものです。

老田 将大 (15期生) 広島大学 先進理工系科学研究科 博士課程前期 物理学プログラム

この文章を読んでいるということは、サマーチャレンジに参加するかどうか悩 んでいるのではないでしょうか?私もすごく悩みました。「不勉強な自分が参 加しても良いのだろうか」「きっとすごい人たちが集まるんだろうなぁ」と不 安でした。しかし、そんな不安は杞憂に終わりました。そして、参加して得ら れた感想は「こんなにも自分の知らない世界があるのか」でした。サマーチャ レンジには大きく分けて講義パートと演習パートに分けられます。(もちろん 他にもたくさんの面白いプログラムがあります。)講義パートでは、素粒子原 子核分野における基本的な内容を学びました。初めて聞く内容ばかりで、一度 ではほとんど理解できませんでしたが、他の参加者の積極的な質問を目の当た りにし、とてもフレッシュな気分で講義を受けることができました。演習パー トでは、実際に実験装置の原理を理解した上で、セットアップ、データ取り、 解析までの流れをグループで行いました。同じ班のメンバーは、それぞれ異なっ た背景を持っていて、お互いの知識を集約することで実験をスムーズに進める ことができ、また、それぞれが得意とすることを生かすことの重要性を学びま した。もちろん、実験に関する基本的な事項も実際に手を動かすことで学びま した。これらのように、大学では得られない体験をしました。そして、私はこ の経験を原点に大学院を決定し、自身の行いたい研究分野へ進学することがで きました。

サマーチャレンジへの応募は自由です。応募することは勧められるが強要はさ れません。だからこそ、大学に通っているだけでは得られない体験と面白い仲 間たちに出会うことができます。少しでもワクワクしたいなら、応募すること をお勧めします!

関川 優梨花 (15期生) 横浜国立大学大学院 理工学府 博士課程前期

他の方がサマーチャレンジ本番のことを書いてくださっていると信じて、私は その後のことを書こうと思います。私がサマチャレに参加してから、ちょうど 一年が経ちました。今から振り返ると、サマチャレに参加して得た経験や繋が りは、私のその後に大きく影響を及ぼしました。

一番素晴らしいことは、日本中(海外も!)の大学に、物理だけでない様々な 分野を専攻する、一緒に頑張る仲間ができたことです。(サマチャレには、物 理学だけでなく、生物や化学、天文、教育などを専攻する学生も参加していま した)。サマチャレが終わった後も、自分たちでゼミをしたり、情報を交換し たり、時には互いに励まし合って、院試や卒論などの困難なイベントを共に乗 り越えました。また、自分と同じように素粒子に興味を持つ友人もでき、狭い 専門分野の中で指導教員同士が知り合いだったりなど、思わぬ出会いが生まれ たりもしました。サマチャレで得た繋がりは、この先も私の人間関係を築く土 台となると思います。

加速器などの巨大な実験施設を見学したり、研究者のみなさまの気迫に触れ、 私のめいっぱいの素粒子物理学に対する憧れをぶつけることができたサマチャ レは、私の人生のなかでとても貴重な機会であり、とても意味のあるものにな りました。コロナ禍においても開催を検討し、試行錯誤してくださったスタッ フの方々に大変感謝しています。本当にありがとうございました。未来のサマ チャレ参加者のみなさまに、素敵な出会いと経験があらんことを!

菅野 翼 (15期生) 東北大学 大学院 理学研究科

本格的な実験を体験して今後の進路選択の参考にしたいと思い、サマーチャレ ンジへの参加に申し込みました。15期は演習が翌年春の実施となりましたが、 そこでの体験はとても刺激的なものでした。

演習では役割分担を行い、自分は実験装置の動作・測定を行うプログラムの作 成を担当しました。プログラミングは大学の授業で少しやったことがある程度 で得意ではなく、自分にできるのかとても心配でしたが、先生方やTAの方々、 同じ演習班の仲間からの助言、協力のおかげでなんとかやり切ることができま した。作成したプログラムを実行して実験装置が自分の想定通りに動いたとき にとても感動したことを今でも鮮明に覚えています。

サマーチャレンジの参加者はとても多様で、物理を専門とする人だけでなく、 天文学や工学、物理でない分野を専門として学んでいる人もたくさんいます。 全国各地の多様な仲間たちとの交流を通して自分の視野を広げられるのもサマー チャレンジの強みだと思います。素粒子や原子核に興味のある方はもちろん、 そうでない方も「自分は畑が違うから…」などと思わず参加してみてください。

少しでもサマーチャレンジに興味を持った方は応募してみることをお勧めしま す。興味深い講義を聞いたり、数日がかりで実験をしたり、同じような志や悩 みを持つ同世代の仲間と交流したり、その全てがあなたの今後の選択の大きな 助けとなるはずです。

倉田 綸太郎 (15期生) 東北大学 大学院 理学研究科

このページを見ている方の中には、就職と進学で悩んでいて参加するかどうか を迷っている人もいると思います。2年前の私もそうでした。せっかくの機会 だから、研究ってどんなことをしているのかだけでも知りたいなと思って応募 した私は、演習でお世話になった先生の研究室にこの4月から進学しました。

私は、ワイヤーチェンバーという検出器を自作し放射線の測定を行う演習に参 加しました。

自分が人見知りなのもあって不安でいっぱいのまま参加しましたが、いざ演習 が始まると同じ班の学生はもちろん、TAの方や先生もいい人しかおらずあっと いう間に最終日が来てしまいました。

サマチャレがきっかけで出会った15期のみんなとは自主ゼミをオンラインで行っ たりと今でも交流が続いています。

迷っている人は、ぜひ参加してみてください。自分の知らない新しい未来が見 えるかもしれません。