理系って楽しいかも!  
理系女子キャンプ2019

レクチャー概要

所 裕子 Hiroko TOKORO

Profile

Tokoro

慶應義塾大学の理工学部物理学科を卒業し、京都大学大学院工学研究科で修士号を取得した後、2004年に東京大学大学院工学系研究科にて博士号(工学)を取得しました。その後、同研究科にて研究員をしていましたが、所属していた研究室の先生の移動に伴って理学系研究科物理学専攻に移動して研究員を続け、2011年からは同研究科の化学専攻の特任助教として働き、2013年から筑波大学の教員として研究活動を行っています。
私の研究分野は“材料”です。様々な面白い性質を示す材料について、日々研究をしています。面白い性質の起源を探求したり、面白い性質を示す材料を合成したりしています。私は大学では物理学科を卒業しましたが、博士課程では化学系、研究員では物理系、特任助教としては化学系の研究室に所属して研究を行ってきました。材料を研究するうえで、物理と化学の両方の分野で研究してきて、両方の分野の視点から材料について考えることができて、良かったなと思っています。

Abstract

材料には、金属・金属酸化物・金属錯体・有機物など、いろいろな種類があります。その中でも私は、金属酸化物と呼ばれる材料や、金属錯体と呼ばれる材料に注目して研究を行っています。金属酸化物や金属錯体がもつ特殊な性質を利用して、例えば、材料に光をあてると、色や、磁気的な性質や、電気的な性質が変わる“光スイッチング材料”を作ったりしています。講義では、これまでの研究で見つけてきた“スイッチング材料”について、発見した時のエピソードなども交えて、紹介いたします。

 

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望月優子 Yuko MOTIZUKI

Profile

Motizuki

• 理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 雪氷宇宙科学研究開発室・室長。埼玉大学大学院連携教授。
• 公益社団法人日本天文学会前副会長、現在は理事。
• 博士(理学)(東京大学)(1998年)。博士論文のテーマは、中性子星の内部(超流動と原子核)について。
• 専門は宇宙物理学と雪氷学。特に宇宙における元素合成に関する研究、南極のアイスコアを用いた過去の気候変動と太陽活動との関係や、銀河系内超新星爆発の痕跡の研究。
• 2017年「湯浅年子賞金賞」、2014年文部科学省「ナイスステップな研究者2014」、2011年国際学術連合南極科学委員会国際会議ベスト・オーラル・プレゼンテーション賞など受賞。
• 理研サイエンスビデオ『元素誕生の謎にせまる』(日本語版/英語版)のシナリオ著作および制作により、文部科学大臣賞など複数受賞。
• 国内外の理科教育への貢献により、国際天文学連合(IAU)にて“Yukomotizuki”と命名された小惑星がある。

Abstract

南極大陸にある日本の「ドームふじ基地」で掘削されるアイスコア(円柱状の氷の試料)には、過去の地球の気候変動や宇宙からの情報が保存されています。過去の太陽活動、地球の気候変動と太陽活動との関係、また私たちの天の川銀河で過去に起きた、星が生涯の最後に起こす超新星爆発の候補となるシグナルなど、ドームふじのアイスコアに刻まれた宇宙と地球の歴史をひもといて、私たちと宇宙とのつながりについて一緒に考えます。

 

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Frédérique MARION

Profile

Marion

• 1993 : PhD (Université de Savoie)
• 1998: Médaille de Bronze du CNRS award
• 2017 : Médaille d’Argent du CNRS award
• Since 2018 : Scientific and technical project leader of the Labex Enigmass
• Main research topics: simulation tools, detector calibration, data analysis in search of signals from compact binary coalescences involving neutron stars and black holes
• Member of the joint LIGO-Virgo detection committee since 2010, co-chair since 2014. This committee was in charge of validating the first detections of a gravitational wave signal and the scientific publications reporting them
• Gravitational wave discovery press conference in Paris (2016) and GW170814 announcement press conference in Turin (2017)

Abstract

Gravitational waves are tiny ripples in space-time, predicted by Einstein and generated in extreme astrophysical events like mergers of black holes or neutron stars. Detecting them was a long-time dream finally coming true since 2015, with highly sensitive large-scale interferometers revealing several spectacular sources. Gravitational waves provide scientists with a new cosmic messenger that, combined with others, helps unravel the mysteries of the Universe. I will discuss recent breakthroughs and give an insight into the activities of a research team involved in hunting gravitational waves.

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