seminar2011
Tuesday, May 10 2011, 16:00-17:00
場の量子論を用いた輸送係数の計算
- SPEAKER
日高義将, 理研
- PLACE
Seminar room, Kenkyu honkan 3F
我々は相対論的場の量子論における輸送係数のダイアグラムを用いた新しい計算法を提案する. 我々の輸送係数の計算はBethe-Salpeter型の自己無撞着な方程式の計算に帰着し,その方程式の構造は線形化されたBoltzmann方程式と同様な形を持つことを示す.この計算の主要項は線形化されたBoltzmann方程式と完全に等価であり,高次の補正は頂点関数,スペクトル関数と衝突項に繰り込む事ができる事を見る.またこの方法を用いた相転移近傍での臨界現象についても議論する.特にモードカップリング理論や非線形Langevin方程式とダイアグラムの方法の対応を議論する.この方法を南部-Jona-Lasino模型に適用しカイラル相転移点での輸送係数について議論する.