seminar2023
Friday, July 14 2023, 16:00-18:00
[金茶会] フュージョンエネルギーの早期実現に向けて、JT-60SA始動
- SPEAKER
東島智, 量子科学技術研究開発機構
- PLACE
J-PARC研究棟2階会議室 リモート会場:小林ホール
https://www-conf.kek.jp/kincha/
QSTでは、フュージョン(核融合)エネルギーの早期実現に向け、研究開発を実施している。このうち、那珂研究所にある日欧の国際協力で進めるJT-60SAは、フランスに建設中の核融合実験炉ITERの支援研究、その次に発電を行う原型炉のための先端的な運転手法の開発、ITER実験を主導できる研究者・技術者の育成を目的としている。JT-60SAは、旧装置のJT-60Uの施設を最大限再利用するとともに、超伝導コイルなどの新規設備の製作を日欧で分担しており、2013年1月より組立てを開始し、2020年3月に装置が完成した。その後、全てのシステムが設計どおりに連携して機能するかを実証する統合試験運転を進めていたが、2021年3月、コイル通電試験中にコイル接続部での放電による損傷が発生したため、約2年間にわたる改良と試験を行ってきた。初プラズマの達成に必要な性能を確保できたため、今年5月30日より真空排気運転を開始し、統合試験運転を再
開(6月5日にプレス発表)、今年秋の初プラズマ達成を目指している。
講演では、最新のフュージョンエネルギーをめぐる話題とJT-60SAについて取り上げる。