環境計測グループでは、化学的側面から加速器の開発・運用のための調査・研究を推進しています。
加速器の冷却水系では、固体異物の発生が確認されてきました。これらは、配管等に由来する金属の腐食生成物であり、放置すれば、詰まりや水漏れの原因になります。安定した加速器運転のためには、冷却水中で起こっている化学的挙動を理解し、異物の発生を抑制することが重要です。そのため、冷却水中の微量元素の定量分析や腐食生成物の詳細分析等の調査・研究を実施しています。
国際リニアコライダー（ILC）計画での利用が予定されているニオブ製の超伝導高周波加速空洞の製造において、空洞内面を平滑にする電解研磨処理は空洞性能を左右する重要な工程です。最適な研磨条件を探索する上で、電解液や研磨表面の化学分析は重要であり、その分析に適した分光分析装置の開発を行っています。
図2．開発したフィルター方式ラマン直接イメージング装置の写真と測定例
メンバー
- 武智 英明
- 古宮 綾
- 石田 正紀
- 平 雅文
- 文珠四郎 秀昭
- 別所 光太郎
- 佐藤 充
