管理区域とは
放射線管理区域(管理区域)は、自然放射線レベルを超えて電離放射線にさらされる可能性のある場所に定められます。原子力施設、放射性廃棄物の中間・最終貯蔵施設、電離放射線を発生させる施設(粒子加速器など)、エックス線施設、放射性同位元素等の取扱い施設(実験室や核医学)などは管理区域を設定しなければなりません。実験や作業のため管理区域内に立ち入るには放射線業務従事者である必要があります。
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管理区域の放射線量
管理区域内の放射線量は施設によって異なります。線量が著しく高い場所もあるので注意が必要です。KEKの管理区域の大部分は粒子加速器のための管理区域であり、運転停止中の放射線量は自然放射線レベルである場所が多いため、職員立ち会いのもとで一般の皆さんの見学が可能となっています。
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管理区域の見分け方
多くの場合、出入口ドアに下に示すような標識が貼られており、そのドアの先が管理区域であることが示されています。見学などの特別な機会を除いて、一般の皆さんが管理区域内に立ち入ることは禁止されています。
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管理区域からの放射線の漏れは無い?
管理区域から一般区域へ放射線の影響が無いよう、管理しています。具体的には、管理区域を新たに定める際に以下の対策を施します。遮へい体の設計と線量の評価、排気や排水の評価、管理区域の適切な設定などに加え、粒子加速器の出力が定格以内であること+放射線モニタの値が設定値以下であることを監視し、問題があれば直ちに停止するインターロックを備えることなどです。これらの対策について国の検査を受け、合格して初めて運用が可能となります。