放射化学グループでは、近年、「加速器の放射化」の研究を主に推進しています。「放射化」とは、物質内部で起こった原子核反応により様々な放射能を持つ核種が生成し、結果として物質が放射能を帯びる現象です。加速器では、構成部品であるビームダクトや電磁石などが加速器の運転中に放射化します。また、加速器室の壁であるコンクリートも放射化することが知られています。放射化の様子は加速器の種類やエネルギーにより異なるため、我々は放射化のメカニズムや特徴を解明しようとしています。放射化した物は、加速器施設を廃止する際に放射性廃棄物として扱わなければならず、加速器の放射化を明らかにすることは、国内だけでなく世界中で重要な課題となっています。

図1.加速器施設でのビームラインの放射化の分析
図2.加速器電磁石の内部の放射化を調べるためのサンプリング

メンバー

  • 松村 宏
  • 吉田 剛
  • 渡邉 瑛介
  • 中村 一
  • 豊田 晃弘
  • 津金 聖和
  • 桝本 和義
  • 三浦 太一