機械工学センターの役割

 機械工学センターは機構内外の研究者やプロジェクトからの要請を受けて、製造支援(依頼業務)や エンジニアリング支援(研究開発業務)をおこなっています。 製造支援では研究で使用される実験機器などに使用される特殊な材料や高精度を必要とする部品を マシニングセンターや旋盤、放電加工機などを駆使して製作をおこなっています。 また、溶接やロウ付けなどの組立て作業や三次元測定器や形状測定器などによる実験機器等の測定をおこなっています。 エンジニアリング支援では、機構の研究所や施設と一体となって、装置・設備の設計や製作など機械工学の分野を 担当しています。例えば、液圧成型による超伝導空洞の製作方法や超精密加工を用いた高精度な加速管の製作など、 開発要素が高く製作が困難な加工方法などの開発をおこなっています。 機械工学センターに所属する職員は20名で技術職員は12名です。

       

新規採用の技術職員の業務内容

 新規採用で着任された方は、まず依頼業務の部品製作を担当し、様々な加工機の加工技術を習得して 困難な加工に対応できる技術力を身につけていただきます。また、3DCADや設計技術も習得して製作全般に 関する加工技術を身に付けたのちにエンジニアリング支援の開発業務も担当していただきます。
 写真は3年目の技術職員がSuper KEKBで使用される磁場測定用のヘリウム容器のフランジを加工している ところです。ステンレス製の直径が940mmの大変重いものを、真空漏れを起こさないように変形を抑えることや、 シール面を1/1000mm以下の表面粗さにする高度な加工が必要となります。今までに習得してきた技術を生かし、 最適な加工方法や加工条件を選定し要求を満たす加工を達成しました。これ以外にも、マシニングセンターで 加工した大型のアルミミラーや、アルミのTig溶接による真空容器の製作など、実験機器の製作に必要な特殊な 加工方法を習得しております。
 最先端の研究に使用される実験機器を是非一緒に製作してみませんか?

機械工学センターHP