ニュース

Belle II 実験の中央飛跡検出器CDC、富士実験棟から筑波実験棟へ搬送

中央飛跡検出器のワイヤー張り作業は富士実験棟B4フロアに設置されたクリーンルームの中で行われていました。 この作業は2012年の12月から始まり、2014年01月14日に全56,576本の最後の1本が張られ、約1年を経て遂に完了しました。 作業完了後は、検出器内部にヘリウムガスを満たすためのガスリークチェック(気体が漏れないかの確認)や、検出器前方側への56,576本のケーブルの取り付け、高圧試験などさまざまな確認作業が行われていました。

今回の搬送作業は、クレーン作業や移動中の振動で検出器内に張られたワイヤーが切れてしまわないよう、とても慎重に行われました。 特に富士実験棟から筑波実験棟の移動にはサスペンション付きのトラックが使用され、移動速度も人が歩くくらいのゆっくりとしたペースでした。 夕方には一瞬雪がちらつくような寒い日でしたが、作業は予定通り順調に進み、トラブルなく完了しました。

今後は筑波実験棟のクリーンルーム内で、残った片側へのケーブル取り付けや、読み出しエレクトロニクスの取り付けを行い検出器を完成させます。そして、宇宙線を使って性能評価などの確認を行い、2016年にBelle II 測定器にインストールされる予定です。

富士実験棟からの搬出・筑波実験棟への搬入の様子

リンク

ページの先頭へ