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国境を越えて学び、語り合い、未来へつなぐ:第7回東南アジア素粒子物理学スクールを開催しました

東南アジア素粒子物理学スクール(PPSSEA: Particle Physics School in South-East Asia)は、東南アジア諸国の素粒子物理学・加速器科学の発展と若手研究者育成および科学技術の基盤形成を目的に、KEKが中心となり2011年より2年に1度開催しています。
7回目となる今回は、インドネシア・ ジョグジャカルタにあるスナン・カリジャガ国立イスラム大学(UIN)にて1月19日~24日に開催されました。


 

KEKから4人の研究者を講師に、東南アジアの5カ国(インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、タイ)から43人の大学生・大学院生が参加し、1週間にわたり「理論的素粒子物理学」「実験的素粒子物理学」「加速器」「測定器技術」の講義が行われました。スクール期間中、参加者は講義を受けるとともに、4つのグループに分かれて最終日の発表に向けて発表資料を準備。どのグループも国籍や文化の違いを超えて活発に交流している様子が伺えました。

写真中央がノルマ・シディック・リスディアント氏

写真中央がノルマ・シディック・リスディアント氏

今回のスクールで運営にあたったUINのノルマ・シディック・リスディアント氏は、2012年にインドネシアで開催された第2回スクールに学生として参加しました。彼によると、当時のスクールに参加した学生同士の交流は今も続いていて、インドネシアの素粒子関連分野の研究者や教職者として活躍している人も多いとのことです。今回のスクールでも学生の積極的な交流を呼びかけていました。

 

本スクールの校長を務めた、素核研Belleグループの西田 昌平(にしだ しょうへい)教授は「インドネシアを中心に熱意のある学生が多く参加してくれた。これからもKEKと東南アジアの国の間で素粒子分野での交流を盛んにしていきたい」とスクール全体を振り返りました。

 

スクールに参加したことで素粒子物理学の世界に飛び込む東南アジア諸国の学生がさらに増えることを期待しています。

 

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