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若手研究者向けスクールMAPS Academyを開催しました

2025年7月23日から30日の8日間、素粒子原子核研究所(素核研)主催で「MAPS アカデミー」がKEKつくばキャンパスで行われました。

MAPS(Monolithic Active Pixel Sensor:モノシリック型アクティブピクセルセンサー)はCMOS技術を用いた半導体検出器のことです。ピクセルごとに増幅回路(アンプやトランジスタなど)が内蔵されており、それらが「一体的に(モノシリックに)」作製されていて、小型・高性能かつ低コスト化が可能な次世代センサーとして注目されています。さらに、将来の加速器実験でのトラッキングやカロリメータ、ミューオン検出器など幅広い応用も期待されています

MAPSアカデミーは、MAPSの設計・開発に必要な基礎知識とスキルを学ぶことを目的とした、若手研究者向けの集中プログラムです。参加者はMAPSの動作原理から最先端の開発状況についての講義を受けつつ、MAPSの設計や運用の実習を行いました。素粒子・原子核物理やセンサー工学など幅広い分野から定員の3倍以上の応募があり、選抜された20名が参加しました。フランスとドイツからの6名を含めた10名の講師と合わせ、世界各地から集まった参加者らで国際色豊かなスクールとなりました。

 

世話役の一人である素核研測定器開発センターの江成 祐二(えなり ゆうじ)准教授は、「MAPSに特化したスクールというのは世界でも今までになく、うまく行くか心配であったが、講師の方々の尽力と士気の高い参加者のおかげで素晴らしい8日間になった。今回で得られた資産をもとに、シリーズ化できるようにさらに発展させていきたい。」と述べました。

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