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場の理論におけるトポロジーと境界をめぐって :KEK THEORY Workshop 2025開催報告

KEK Theory Workshop 2025が12月16日(火)から12月18日(木)までの3日間にわたり、KEK3号館セミナーホールにて行われました。この研究会では毎年、注目すべきテーマを決めて招待講演者を選んでいます。今年は、近年話題になっている「場の理論におけるトポロジーの問題」を中心テーマとしました。

 

トポロジーとは、形の細部ではなく「つながり方」に注目する考え方で、場の理論において境界に現れる現象を理解する手がかりとなっています。本研究会では特に、空間に「境界」が存在する場合の場の理論にまつわる話題、膨張宇宙をその境界上に定義された場の理論で表そうとする試み、さらには量子開放系(外部環境と相互作用する量子系)のダイナミクスについて議論が行われました。とりわけ、開放系に特有の非線形性や、非エルミート性(通常の量子力学で仮定される性質が成り立たない状況)が引き起こすさまざまな現象について、活発な議論がなされました。

こうした多様な話題が、「トポロジー」や「境界」といったキーワードで互いに密接に結びつき、全体を通して統一感のある、ユニークな研究会となりました。また、招待講演者が物性理論、量子重力、場の理論といった異なる分野から集まっていたにもかかわらず、分野の垣根を感じることなく議論が進んだことは、理論物理の奥深さを改めて実感させるものでした。

普段まとめて聞くことができない話題について集中的に議論でき大変有意義だった、といった感想が参加者から多く寄せられ、本研究会が研究交流の場として価値の高いものであったことが伺えました。

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