活動報告

2021年7月の活動報告 : KL崩壊グループ

KL崩壊グループが2021年7月の活動報告を行いました。KL崩壊グループが参加しているKOTO実験は、中性K中間子の稀な崩壊パターン:KL→π0ννが起こる割合を調べることで、素粒子の標準模型を超える新しい物理を探索しています。KOTO実験(K0 at Tokaiの略)は茨城県の東海村にあるJ-PARCのハドロン実験施設で行われており、日本、米国、台湾、韓国の約60名の研究者が参加する国際共同実験です。

 

2016年から2018年に収集したデータを解析した結果、KL→π0νν崩壊の信号と考えられるイベントが4つ得られました。その後の調査によって、この内1つはイベント選別条件に誤りがあり、残り3つは背景事象(データ解析の邪魔となる、信号の偽物)として予想される数を有意に上回らないことが明らかになりました。また、背景事象は、中性ビーム中に含まれてしまう荷電K中間子が最大の原因であることも分かりました。

KOTO 実験では、さらなる感度向上を目指し、荷電K中間子による背景事象を除去するための検出器を新たに開発しました。2021年2月からこの検出器も用いてデータ収集を行っており、現在、2019年以降の収集データと合わせ、鋭意解析を進めています。

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