活動報告

2022年11月の活動報告 : 実験的宇宙物理研究グループ

実験的宇宙物理研究グループが2022年11月に活動報告を行いました。同研究グループが研究する宇宙マイクロ波背景放射(CMB)は、宇宙最古の電磁波で、その観測は宇宙の誕生と進化の研究を進める鍵となります。KEKでは、CMBの観測に関して、人工衛星を使ったライトバード計画の推進と、ライトバードに資する地上観測を行い宇宙論の研究や衛星に用いる技術の開発を行っています。特に、インフレーション仮説の検証のために、当時の重力波が記録されたCMB偏光の「Bモード」の測定を目指しています。

ライトバードは KEK素核研・実験的宇宙物理研究グループが提案した観測衛星の計画で、従来の観測と比べておよそ 100 倍の感度でCMBの 偏光観測を行うことを目指しています。この衛星は、JAXAが2020年代の打ち上げを計画しているものです。CMBグループでは、衛星に搭載する望遠鏡の試験と較正を行う地上設備の準備を進めています。

また、これを支援する地上観測として、ポーラーベア-2という観測装置を用いた研究を行っています。この装置はチリにあり、COVID-19の影響で一時期観測が止まっていましたが現在は再開しています。この受信機の光学素子の一部はKEKで製作されたものです。以前のポーラーベアで測定されたデータの解析精度の改善に関する論文の出版も行っています。

詳しくは以下の資料をご覧ください。

ページの先頭へ