中東地域の放射光科学者を養成 SESAME-JSPS/KEKスクール開催
#トピックス11月14日から16日、ヨルダンの首都アンマンにて、中東地域の放射光科学者を養成する「SESAME-JSPS/KEKスクール」が行われました。SESAME(Synchrotron-light for Experimental Science and Applications in the Middle East)は現在建設中で、完成すれば中東で初めてとなる放射光施設の名称です。将来、SESAMEを利用し研究を担う中東地域の研究者を養成するため、放射光科学先進国の1つとして日本の講師陣によるスクールを開催しており、今回で4回目となります。
SESAMEの正面玄関にて
スクールにはKEK、東京理科大学、分子科学研究所などから合計14名の講師が派遣され、約50名の生徒に講義と実習が行われました。14日は放射光発生の原理や放射光ビームライン技術、XAFS(ザフス、X-ray Absorption Fine Structure / X線吸収微細構造)、イメージング、結晶構造解析など手法ごとの測定原理と研究例について講義が行われました。15日は手法別に5グループに分かれ、予め測定した実測データを元に、データ解析の実習が行われました。最終日には各グループから実習成果を発表し、質疑応答をする学生発表が行われました。
Practice Sessionの様子
今回、講師として参加した東京大学の矢代航(やしろ わたる)助教は「生徒たちの意気込み、熱心さ、積極性にとにかく感心させられました。最終日のプレゼンテーションには発表者にほぼ全員が立候補するなど、むしろ私の方が大事なものを思い出させてもらったように思います」と振り返りました。
スクールに参加した人皆が、互いに学び合える場として、共同研究はもうすでに始まっていると言えます。
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