全国各地の高校生、素粒子実験を体験 ‐Belle Plus2011開催‐
#トピックスB-Lab班ではBelle実験のデータを使い実習を行いました12月26日(月)から28日(水)の3日間、KEKにおいてBelle Plus(ベル・プリュス)2011が開催され、全国各地から22人の高校生が集まりました。
Belle PlusはKEK、奈良女子大学、奈良教育大学理数教育研究センターが共催している、高校生を対象とした研究体験型のサイエンスキャンプです。研究者に直接指導を受けながら素粒子物理学に関する実習や解析を行い、最終的に研究発表を行うもので、実際に研究者が行っている研究活動の流れを体験することができます。平成18年度よりBelle実験グループが中心となって実施しており、今年度で5回目の開催となりました。
高校生達は、4つの班に分かれて実習を行いました。「B-Lab班」はBelle実験のデータを使い粒子を探索、「ワイヤーチェンバー班」はワイヤーチェンバーと呼ばれる検出器を使って宇宙線を測定、「霧箱班」は霧箱を作成し仕組みを理解した後、スパークチェンバーと呼ばれる別の装置を使用して宇宙線の測定を行いました。「理論班」は他班とも議論を行い、B中間子で起きる崩壊反応や宇宙線がどの角度からどのような分布で地球に降り注ぐか、理論的に予想を行いました。
高度化作業中である測定器の建設現場の見学実習や解析の合間には、素粒子の基礎に関する講義やBelle II測定器への高度化作業中である測定器の建設現場をはじめとした研究施設の見学も行われました。また、懇親会の後に行われたサイエンスカフェでは、放射線に関する話題が取り上げられ熱心に聞き入る高校生の姿がみられました。
最終日の研究発表会は、研究者が講演や研究発表をする際に使われるKEK内の小林ホールで行われました。高校生達は班で行った実習で学習し、理解したことに関して発表を行いました。実際の研究者にとっても、他の研究者から向けられた疑問に対して論理だった説明を行うことは非常に重要です。高校生同士も会場で質問し合い、研究者からの質問にも答えるなど、研究者の会合さながらの発表会となりました。
高校生からは「将来研究者になりたい」「自分が興味を持っている事柄を、同じく興味を持つ他の人と共有できたので、とても良かった」といった感想が聞かれました。Belle Plusでの経験や共に議論した仲間達との繋がりを大切にしながら、素粒子物理学に対する興味関心がさらに高まることを期待します。
発表会の様子
参加者の集合写真
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