第15回 大強度陽子加速器における原子核素粒子共同利用実験審査委員会を開催
#トピックス7月13日(金)から15日(日)の3日間、KEKつくばキャンパスにおいて、海外からの5名を含む13名の委員(外部委員は11名)を迎えて、第15回J-PARC共同利用実験課題審査委員会が開催されました。
この委員会は、大強度陽子加速器施設(J-PARC)のメインリング加速器を主に用いて行う原子核・素粒子物理の大学共同利用実験への募集に対して申請された実験課題の採否の審査、および研究計画の進め方に関する重要事項への助言を行います。委員長は今回から、KEK素粒子原子核研究所の幅淳二教授が務めています。今年3月で任期を終えた前委員もオブザーバーとして出席しました。
山内正則KEK素粒子原子核研究所長の挨拶で始まったこの委員会では、加速器の運転状況と今後の見通し、今年前半から来年夏にかけて実施される共同利用実験の状況(T2Kニュートリノ振動実験、ハドロンホールのK1.8、K1.8BRビームラインでの原子核ハドロン実験、KLビームラインでのK中間子崩壊実験など)、準備中の実験のR&Dの現状などが報告されました。初日と2日目午前中の公開セッションはシンポジウムの形式をとり、小林ホールで開催されました。J-PARC関連プロジェクトに従事していない研究者も多数参加して議論が行われました。
今回の委員会では、核子の励起状態を測定する新しい実験の提案と、継続審査となっている三つの課題についての発表も行われました。委員会はこれらの報告に対する助言と提案に対する審査を行います。その結果は議事録としてまとめられて近く公開されます。
図1 挨拶を行う山内正則 KEK素粒子原子核研究所所長
図2 オープンセッションには100名を超える研究者が参加しました。
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