高校生による素粒子探索 B-Lab実習開催
#トピックスKEKは高校・大学生などを対象に、素粒子物理の面白さを知ってもらうための様々な実習プログラムを実施しています。
B-Lab(ビー・ラボ)は、KEKのBファクトリー実験で収集されたデータの一部を、インターネットを通じて主に高校の科学部などに公開し、このデータを使って「素粒子探索」を行ってもらうものです。2012年度にはB-Lab実習を5回開催しました。各実習の詳細を以下にまとめます。
2012年7月7日と14日の2日間にわたって、横浜市の神奈川県立柏陽高校において、17名の生徒を対象に実習を行いました。初日は午後から講義とイベント模型を使った実習を実施しました。2日目はパソコンを使った5時間の実習を行いました。7月4日にヒッグス粒子発見のニュースが新聞等で大きく報道されたこともあり、生徒達の実習に対する興味・関心は非常に高いようでした。
柏陽高校での素粒子とBelle実験に関する講義
柏陽高校での1イベント模型を使った粒子探索
伊勢高校でのパソコンを使った粒子探索
2012年8月23日と24日の2日間にわたって、伊勢市の三重県立伊勢高校において、74名の生徒を対象に実習を行いました。初日は素粒子とBelle実験に関する2時間の講義を実施しました。
2日目は2班に分かれ、パソコンを使った3時間半の実習を行いました。1班が40名弱という異例の大人数でしたが、実習時間を長くとることで、多くの生徒の皆さんに素粒子探索を体験してもらうことができました。
佐野日大高校生のBelle実験施設見学
2012年12月15日(土)には、KEKにおいて栃木県の佐野日本大学高校の生徒23名を対象にしたB-Lab実習とBファクトリーの施設見学を実施しました。同校の参加は今回で7回目になります。
参加した生徒達はパソコンを使った新粒子探索に熱中し、多くの生徒は高校に戻ってからも新粒子探索を続けたいとアンケートに答えていました。
また、2012年12月25日(火)から27日(木)の3日間、高校生対象のサイエンスワークショップがつくばの研究機関にて開催され、プログラムの一環としてB-Lab実習が行われました。
同ワークショップは、京都、滋賀の4つのスーパーサイエンスハイスクール(京都府立洛北高校、京都教育大学付属高校、京都府立桃山高校、立命館守山高校)の生徒が、つくばの研究機関で素粒子・遺伝子・金属などのテーマで実習を行うプログラムで、今回で8回目となります。
B-Lab実習には5名の高校生が参加し、粒子の探索に取り組みました。最終日には全てのグループが筑波大学に集まり成果発表会を行った後、Bファクトリー実験施設を見学しました。
ワークショップでのBelle実験施設見学
ワークショップでの粒子探索の発表準備
2013年3月20日(水、祭日)には、神戸市立青少年科学館において実習を行いました。同科学館での実習は神戸近隣の高校生を対象として2007年から毎年3月に行われており、今回が第7回目になります。
兵庫県立神戸高校の生徒3名が参加し、データの解析に挑戦しました。
B-Labには高校の科学部等の団体をはじめ、個人や少人数のグループでもご参加いただけます。参加お申込みについての詳細はB-Labのホームページの「ルールの説明と参加の仕方」をご覧ください。
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