KEKキャラバン、10月は神奈川、兵庫、佐賀、埼玉、東京に派遣
#KEKキャラバン #トピックスKEKでは学校や社会施設などで行われる授業のサポートとして、地方自治体、NPO等の団体が企画する講習会や勉強会などに講師を派遣しています。10月は神奈川、兵庫、佐賀、埼玉、東京で実施しました。
聖光学院中学校で講演する松村知岳 特任助教
10月2日(水)、聖光学院中学校(神奈川県横浜市)にて、3年生35名を対象に「宇宙のはじまり、ビッグバンと加速器」と題する講演を実施しました。
講演では、宇宙について現在分かっていることは何か、今後理解したい研究課題は何か、ということを中心に説明しました。宇宙膨張、宇宙マイクロ波背景放射、インフレーション仮説、物質と反物質、小林益川理論とKEKのBファクトリーの成果について紹介しました。
アンケートでは、「宇宙の起源、ビッグバンの前に何があったかはまだ分かっていなくて、研究中ということを聞いて、まだまだ全部は分かっていないと知り、嬉しかったです」、「宇宙のはじまりでは宇宙がすごく小さかったことに驚いた」などの感想がありました。
10月6日(日)、唐津市ふるさと会館 アルピノにおいて「みんなの科学広場in唐津」が開催され、KEKキャラバンでは、国際リニアコライダー(ILC)の展示パネルの説明員とサイエンスカフェの講師を派遣しました。
サイエンスカフェ「宇宙はなにでできているんだろう」では、小学生を中心に40名が聴講しました。サイエンスカフェの参加者からは「地球の物が3つのつぶでできていると思うとびっくりした」、「宇宙は粒でできているということばが印象にのこった」などの感想が寄せられました。
みんなの科学広場in唐津のパネル展示の様子。
サイエンスカフェの講師をつとめた 藤本順平 講師。
10月12日(土)には、兵庫県神戸市立青少年科学館で、小学4年生~中学生を対象に講演と実験教室を実施し、講演には43名、実験教室には38名が参加しました。
午前には、「宇宙の始まり、ビッグバンと加速器」というタイトルの講演を行いました。宇宙と素粒子の大きさの比較に始まり、極微の素粒子を観察するのになぜ加速器が必要かを原理も合わせて説明しました。また、長年の研究の結果、素粒子についてどこまで分かったかを説明し、標準模型についても解説しました。さらに、宇宙が膨張している事がどのようにして分かったか、その研究結果から、宇宙はビッグバンで始まったと考えられる事や、素粒子反応を調べる事により宇宙の始まりが分かる事などを説明しました。
午後の実験は、「見えないものをみる」をテーマに行いました。最初に「ポケット分光器」の製作実習を実施。簡易回折格子分光器を製作し、異なる光源の回折縞を観察。続いて、「霧箱」観察を行いました。トリウムの崩壊時に発生するアルファ線、ベータ線の軌跡を観察しました。
アンケートでは、「素粒子と質量との関係と重力の関係に興味がわきました」、「アインシュタインでも宇宙が膨張しているということを分からなかったところがびっくりした」などの感想が寄せられました。
神戸市立青少年科学館で講演する、真木晶弘特定教授。
分光器で光源を観察する様子。
10月17日(木)、神奈川県藤沢市立大道小学校で、5年生90名を対象に「宇宙はなにでできているんだろう」と題する講演を行いました。
講演はKEKの紹介からスタートし、ガリレオやニュートン、アインシュタインら世界の博士の紹介へと続きました。ブラウン運動で、宇宙がつぶでできていることを説明しました。また、映像を使って霧箱を紹介し、KEKのベル測定器や加速器についても解説しました。また、ノーベル賞を受賞したヒッグス粒子がどんなものであるかについても説明しました。
アンケートでは、「宇宙は粒でできている事や人間の体も粒でできているのがすごく面白かった」、「大きさのちがうボールを落として同じ時に落ちた事が不思議だった」などの感想がありました。
埼玉県立川越女子高等学校で講演する多田将 助教
10月26日(土)には、埼玉県立川越女子高等学校(埼玉県川越市)において、1~3年生50名を対象に「宇宙論」をテーマとする講義を行いました。
講演後に実施したアンケートでは、「宇宙がこの先どうなるか分からないというのが意外だった。宇宙にはまだまだ謎があって魅力的だなと思った」、「ビックバンは非常に温度が高いことで爆発が起こることじゃない、ということを聞いて私はビックバンをずっと爆発のことだと思っていたので、正しい事を知ることができてよかったです」などの感想がありました。
仰高小学校かるがもクラブで講演する藤本順平 講師
10月26日(土)には、もう1件の派遣がありました。仰高小学校かるがもクラブ(東京都豊島区)で、「宇宙はなにからできているんだろう」と題する講演と霧箱の製作・観察実習を行いました。小学1~6年生とその保護者およそ100名が参加しました。
前半は、KEKの紹介からスタート。次いで、世界の博士たちを紹介しました。後半には、霧箱の製作・観察実習を実施。最後に、KEKの加速器と測定器についても紹介しました。
アンケートでは、「高エネルギー加速器研究機構がとても大きかったのにおどろきました」、「きりばこでほうしゃせんが見えたのがふしぎでした」といった感想が寄せられました。
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