KEKキャラバン、9月は埼玉と広島に派遣

 

2014年10月23日

KEKでは学校や社会施設などで行われる授業のサポートとして、地方自治体、NPO等の団体が企画する講習会や勉強会などに講師を派遣しています。9月は埼玉と広島で実施しました。


埼玉県立熊谷高等学校で講演する関口 哲郎 助教

9月1日(月)、埼玉県立熊谷高等学校(埼玉県熊谷市)において「謎の素粒子ニュートリノ」と題する講演を実施し、1年生34名が聴講しました。

講演では、素粒子についての基本知識の説明を実施しました。その後、ニュートリノとは何かから始まり、自然界に存在する多くのニュートリノについて説明。また、ニュートリノ振動という現象があり、様々な実験によって検証が行われているということを示しました。具体的にT2K(Tokai to Kamioka)実験がどのような実験であり、どのような実験装置を使っているか等、実際の実験がどのように行われるかということを解説しました。最後に、T2K実験の最近の成果により、ニュートリノ物理に道が開けたこと、それにより将来ハイパーカミオカンデのような超巨大検出器が必要であることを説明しました。

アンケートでは、「素粒子という世界で一番小さい物から世界で一番大きい宇宙を考えられるとは思いもしなかった」、「加速器の仕組みやニュートリノビームの出し方などの所が特に興味深かったです」などの感想が寄せられました。


広島こども文化科学館で講演する藤本 順平 講師

9月15日(月)、広島こども文化科学館(広島県広島市)において、一般の方20名を対象に、「ダークマターを創って謎を解く国際リニアコライダー、ILCとは―」と題するサイエンスカフェを実施しました。

サイエンスカフェは、原子・分子に関するおさらいからスタート。加速器の原理や標準理論についての解説が続きました。最後に、国際リニアコライダーとダークマターについての説明がありました。

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