福島第一原発事故による環境放射能についての研究成果をまとめました

 



東京電力福島第一原子力発電所事故以降の5年間における環境放射能研究のとりまとめ―『環境放射能』研究会における発表を中心に」を編集したKEK放射線科学センターの三浦太一さん(左)と松村宏さん(右)

2011年の福島第一原発事故により環境放射能、放射線について調べる研究者らによる「環境放射能」研究会はこのほど、土壌や河川、農産物、野生生物などへの放射性物質の分布状況などを調べた326件におよぶ同事故関連の発表内容を冊子にまとめました。

冊子は、「東京電力福島第一原子力発電所事故以降の5年間における環境放射能研究のとりまとめ―『環境放射能』研究会における発表を中心に」と題し、KEK放射線科学センターの別所光太郎准教授、松村宏准教授、三浦太一教授が編集して発行しました。

研究会は、1999年のJCO臨界事故を契機として2000年に発足。東京大学や筑波大学、量子科学技術研究開発機構など、大学や研究機関から研究者が参加して、「自然環境放射能」「放射線・原子力施設環境放射能」を基本テーマに、毎年2~3月にKEKつくばキャンパスで開催されてきました。福島第一原発事故後、研究者にとどまらず様々な分野の技術者、自治体の担当者、企業や高校生なども関わることとなり、同事故関連の発表が研究会での報告の多くを占めるようになりました。

今回は、福島第一原発事故から5年経過したことを機に、これまでのデータをまとめました。松村さんは「『できるだけたくさんデータを集めること』を主眼に、多様な立場の人が集まる研究会です。一般の方も関心の高い内容だと思いますので、多くの方にご覧いただければ」と話しています。

まとめの冊子は、ご希望の方には郵送も可能です。下記連絡先までお問い合わせください。

データ版は、こちらからすべて閲覧できます。https://lib-extopc.kek.jp/preprints/PDF/2016/1624/1624003.pdf

さらに詳細を知りたい方は、「環境放射能」研究会論文集も公開しています。
第14回(2013年開催) https://lib-extopc.kek.jp/preprints/PDF/2013/1325/1325007.pdf
第15回(2014年開催) https://lib-extopc.kek.jp/preprints/PDF/2014/1425/1425007.pdf
第16回(2015年開催) https://lib-extopc.kek.jp/preprints/PDF/2015/1525/1525004.pdf
第17回(2016年開催) https://lib-extopc.kek.jp/preprints/PDF/2016/1625/1625008.pdf

【お問い合わせ】
「環境放射能」研究会事務局 高エネルギー加速器研究機構 放射線科学センター内
E-mail:envconf★ml.post.kek.jp (★を@に変えてください)
TEL:029-284-4872

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