イタリア国立核物理研究所(INFN)所長一行がKEKを訪問
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KEKを舞台にした国際共同研究に参画するイタリアの国立核物理研究所(INFN)のフェルナンド・フェローニ(Prof. Fernando Ferroni)所長らが8月31日、KEKつくばキャンパスを訪問し、山内正則機構長ら関係者と懇談しました。
INFNは、イタリアで核物理や素粒子物理学の基礎研究を担うほか、研究に必要な最新技術や機器の開発も行い、CERN(欧州原子核研究機構)での加速器建設や研究に積極的に参加しています。また、KEKとも高エネルギー物理学・原子核物理学分野における協定を締結し、長年にわたり共同研究を進めてきました。
フェローニ所長は「Belle実験とBaBar(ババール)実験で競争していた時、KEKとはライバル関係だったが、今は仲間であり、さまざまな協力関係を構築していきたい」とあいさつ。山内機構長、岡田安弘理事、徳宿克夫・素粒子原子核研究所所長らKEK関係者に加え、KEKで活躍するイタリア人研究者ら20人が参加した懇談では、KEK側からBelleⅡ実験やT2K実験などの進ちょく状況が報告されました。INFN側からは、両機関の今後の協力について、日伊両政府の協定に基づくマッチングファンドなどにより、学生対象のサマースクールや博士号のジョイント・ディグリー制、奨学金プログラムなど具体的なプログラムをすすめる提案があり、これらの実現に向け、両機関が話し合いを続けていく方向が示されました。また、国際リニアコライダー計画(ILC)など将来計画についても意見交換が行われました。
一行はランチミーティングを挟み、計算科学センターのコンピュータシステムや、BelleⅡ測定器、スーパーKEKB加速器、先端加速器試験施設(ATF)などを視察し、担当の研究者から説明を受けました。
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