高エネルギー加速器研究機構(KEK)・Toshiko Yuasa Laboratory(TYL)は、1940年の渡仏より30年にわたり国際的に活躍された日本人女性物理学者・湯浅年子博士の偉業にちなんで名付けられた日仏共同事業です。
ここでは素粒子や加速器研究で世界の最先端を担っている日・仏両国間の様々な共同研究を促進するとともに、湯浅博士に続く世界へ雄飛する女性研究者とそれを目指す女子学生を支援することもミッションの一つとして取り組んで参ります。
今回は、理系分野を目指す女子高校生を対象に、理系女子という人生について考えるとともに、KEKの施設見学などを通じてビッグサイエンスの現場を体験し、そこで活躍する女性研究者・エンジニア等と交流してもらおうという企画です。
高エネルギー加速器研究機構(KEK)とフランス原子核素粒子研究所(IN2P3/CNRS)、フランス宇宙基礎科学研究所(IRUF/CEA)は、2006年に、共同事業として「日仏素粒子物理学研究所(France-Japan Particle Physics Laboratory:FJPPL)」と呼ばれる仮想ラボ(Virtual Laboratory)を設立しました。以降、関係の大学等研究機関との協力の下、素粒子原子核物理学とそのための加速器科学に関する様々な共同研究を精力的に進めています。FJPPLは、2010年より、フランスで活躍した初の日本人女性物理学者である湯浅年子氏にちなみ、Toshiko Yuasa Laboratory(TYL)と名称を変え、優れた研究業績を挙げることはもちろん、日仏の協力関係の更なる深化、女性研究者の育成をも念頭に活動を展開しています。
昨年度に続き、TYLは、KEK男女共同参画推進室と共に、女子学生の理系専門職への進出を励ます企画として、女子高校生を対象とするスクールを開催することとしました。本スクールでは、女子高校生に科学に興味を抱いてもらえるよう、科学実験、分野の第一線で活躍する女性研究者による講義、大型実験施設での研究者とのコミュニケーションを交えた施設見学、女子大学院生との懇談会などのプログラムを用意します。
- 名称
- TYLスクール 理系女子キャンプ
- 日程
- 平成25年4月3日(水)~4日(木)
- 開催場所
- 高エネルギー加速器研究機構(KEK)茨城県つくば市大穂1-1
※現地集合・解散になります。 - 対象
- 高等学校または高等専門学校の1~3学年に在学中の女子生徒 ※応募の時点で
- 定員
- 30名
- 参加費
- 無料(食事・宿泊施設を用意、交通費の補助あり)
- Web
- http://rkjcamp.kek.jp/
- 主催
- 高エネルギー加速器研究機構 Toshiko Yuasa Laboratory
- 共催
- お茶の水女子大学 奈良女子大学
※実施要項をよくお読みください。
女子高校生に、科学や科学者に興味を持ってもらうことを旨に、以下の内容により実施します。
1.科学実験
たまごを使った?実験をします。チームワークで難題にチャレンジ!
2.研究者・女子大学院生とのパネルディスカッション
先輩研究者や大学院生、全国から集まった仲間と、研究のこと、学校のこと、将来の夢…何でも話してみよう。
3.女性研究者によるレクチャー
女性研究者から理系への招待状-第一線で活躍する女性研究者が、研究の魅力や研究生活についてやさしく紹介します。外国からも講師をお招きします。
4.実験施設見学(加速器を体感するツアー)
Bファクトリー(建設中のBellⅡ測定器・SuperKEKB加速器)
ノーベル賞に貢献!世界最高性能の加速器に触れてみよう!
フォトンファクトリー(PF放射光科学研究施設)
物質・生命の構造と機能を探る放射光を体験。研究者が実際に使う試料を観察してみよう!
電子・陽電子線形加速器(LINAC)
電子ビームを観測して動かしてみよう!
時間割(予定)
4月3日(水)
- 15:00
- 集合・受付
- 15:30
- 科学実験
- 18:00
- 夕食・パネルディスカッション
- 21:30
- 1日目終了
4月4日(木)
- -8:30
- 朝食
- 8:30
- レクチャー(日本人講師・外国人講師)
- 12:30
- 昼食
- 13:30
- 実験施設見学
- 16:30
- 終了・解散
- 応募資格
- 高等学校、高等専門学校の1~3学年に在学中の女子生徒
- 応募にあたって
- 本スクールの全日程に参加できる方のみご応募ください。一部のプログラムのみに参加することはできません。また、スクール期間中は、原則として高エネルギー加速器研究機構から外出することはできません。4月3日の夜は、高エネルギー加速器研究機構の宿泊施設に宿泊していただきます。
- 応募方法
- ホームページから参加申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上、下記宛先に郵送、FAX、又はE-mailにてお申し込みください。
2013年1月25日(金)受付分をもちまして
応募を締め切らせていただきました。
多数のご応募ありがとうございました。
- 参加者の決定について
- 応募者多数の場合は、地域などのバランスも考慮して書類選考により参加者を決定します。選考の結果は2月上旬に、応募者宛に通知します。その際、参加決定者には本スクー ルに参加する上での詳細情報を同封します。
開催場所までの交通手段
つくばセンターまで
- つくばエクスプレス(TX)「つくば駅」下車
- JR常磐線「土浦駅」より路線バス「つくばセンター」行き乗車 関東鉄道オフィシャルサイト
- 東京駅八重洲南口から高速バス「筑波大学」行き又は「つくばセンター」行き乗車 時刻表
- 羽田空港から高速バス「つくばセンター」行き乗車 時刻表
- 成田空港から高速バス「つくばセンター」行き乗車 時刻表
- 茨城空港から高速バス「つくばセンター」行き乗車 時刻表
つくばセンターから高エネルギー加速器研究機構まで
- 3番乗り場より、つくバス「北部シャトル」乗車「高エネルギー加速器研究機構」下車 時刻表
- 5番乗り場より、関東鉄道バス「つくばテクノパーク大穂」または「下妻駅」行きに乗車
「高エネルギー加速器研究機構」下車 時刻表
高エネルギー加速器研究機構について
高エネルギー加速器研究機構は、粒子加速器を研究手段に用いて宇宙・素粒子・原子核・物質・生命のなぞを解き明かす加速器科学を推進し、国内外の研究者に対して研究の場を提供することを目的としています。