TYLスクール理系女子キャンプ

石原 安野 -Aya ISHIHARA-

私は高エネルギー宇宙実験物理学の研究をしています。 現在は特に、宇宙に存在する人間には作り出せないほどの大きなエネルギーを持つ宇宙粒子に関わる現象の解明を目指しています。 このような現象・粒子は地球上で作ることは難しいのですが、宇宙では様々な所で起きていると考えられています。しかし、いまだ宇宙の特定の場所を指して「ここで起きている」とはっきりと証明することが出来ていません。私はそのような現象・天体から発生する高エネルギー宇宙ニュートリノを南極で稼働中のIceCube実験によって観測することにより、その現象が起きている場所の特定やメカニズムの解明を目指しています。本講演では、このような「高エネルギー宇宙をニュートリノで探る」ということについて紹介します。

ウルスラ・バスラー -Ursula BASSLER-

« Exploring fundamental particles - many ways to go »

All matter in the Universe as well as ourselves, are made of different elementary particles. Exploring and understanding the origin of matter and its properties are important scientific questions. To study these questions, we make experiments that require giant particle detectors. These instruments are built and used by collaborations of hundreds and thousands physicists. These big collaborations may sometimes look freighting, but they offer many opportunities to contribute to a common enterprise: building instruments at the edge of technology, working at the forefront of computing technologies, understanding the most innovative physical theories and even facing the challenge of working in a world-wide network require continuously creativity and the contributions of each collaborator, in particular young and motivated physicists. Many girls and young women think that scientists and engineers should be men, but there are many women making outstanding contributions to science and being a scientist is one of the most exciting professions!


≪素粒子の世界を探求する - 様々なやり方≫

私たちの身体を含む、宇宙にある全ての物質は幾つかの種類の素粒子から成り立っています。物質が何からできているのか、その性質は何かということを探求し、理解していくことは重要な科学的問題です。 これらの問題に取り組むために、私たちは巨大な粒子検出器を必要とするような実験を行います。この検出器は何百人・何千人もの物理学者たちの共同作業によって建設され、運用されています。そんな大人数での共同作業は時には大変のようにも思われますが、一つの計画を実現させるために様々なアプローチを提供してくれるものでもあります。 様々なアプローチとしては例えば、最先端の技術を持った装置を建設する、計算技術における最前線で働く、非常に革新的な物理の理論を理解する、また、世界をつなぐネット ワークのなかで働くという挑戦に直面するといった事などが挙げられますが、これらの仕事はどれも常に創造性や各個人の寄与、特に若く強いモチベーションを持った科学者たちの寄与が必要になります。 若い女の子たちは、科学者や技術者は男性がなるもの、と思うかもしれませんが、科学に重要な貢献をしている女性は沢山いますし、科学者というのはとてもエキサイティングな職業なのです!