2023年11月29日から12月1日にかけ、KEKつくばキャンパスにおいてKEK理論研究会2023が開催されました。素粒子理論の基礎をなす場の量子論や超ひも理論に関する議論を提供する場として、３０年以上毎年開かれてきた歴史のある研究会です。コロナ禍ではオンライン開催を余儀なくされてきましたが、今年は４年ぶりに対面での開催となりました。

今回は特に、ブラックホールにおける情報喪失問題、量子重力に基づく宇宙誕生の謎、超ひも理論による我々の世界の記述、場の理論における非摂動ダイナミクス、などの素粒子物理学における最新のトピックスが議論されました。

参加者は外国人を含む80名余りで、七つの招待講演では、これらの幅広い分野に関する最近の発展や、新しい世界観に基づく考え方が議論され、講演中だけでなく、休憩中や夕食の時間まで、活発な議論が行われました。

これに加えて、公募したショートトークには48もの応募があり、２部屋でのパラレルセッションが初日と二日目に行われました。こちらも若手からシニアまで、幅広い世代の研究者による力のこもった講演が続き、対面での開催は国内外からの参加者にも大好評でした。