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研究会報告 KEK素粒子現象論研究会

2023年度のKEK素粒子現象論研究会(KEK Theory Meeting on Particle  Phenomenology, KEK-PH)が、11月7日から10日にKEKつくばキャンパスで開催されました。KEK-PHは毎年つくばで開催されている素粒子理論の国際研究会で、20年の歴史があります。国内外の若手研究者が研究発表する機会を提供する役割も担っています。

今年の研究会には国内、海外から約100名の参加者がありました。素粒子模型や理論的研究の報告のみならず、最新の素粒子実験結果の報告や、次世代加速器実験に関する議論、重力波検出に関する講演など話題が満載でした。

具体的には、Belle II実験によって素粒子物理に対する着実な理解が進むことへの大きな期待に関する講演や、将来の加速器実験計画であるミューオンコライダーやILC(国際リニアコライダー計画)で可能となる多彩な新物理探索実験に関する講演がありました。これらの講演は、今後の素粒子理論研究の方向性を考えるよい機会となりました。また、宇宙の若い時代の姿を探る「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)」や、「北米ナノヘルツ重力波観測実(NANOGrav)」による数10年の周期を持つ重力波の検出報告などエキサイティングな話題もありました。一方、理論物理方面では、新しいカタチの対称性や量子計算などの新しい話題があり、「素粒子物理はおもしろい!」が再確認された研究会でした。


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