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研究会報告:国際研究会「J-PARCで展開されるハドロン物理2025 (J-PARC Hadron 2025)
2025年12月8日~10日にかけて大阪大学コンベンションセンターにて、J-PARCで展開されるハドロン物理に関する国際研究会(J-PARC Hadron 2025)を行いました。J-PARC Hadronシリーズ3回目となる今回は「FemtoscopyとJ-PARCハドロン実験」がテーマでした。ハドロン間相互作用は言うまでもなくハドロン物理研究において基本的かつ必須の存在です。近年、原子核衝突を利用しハドロン間相互作用を調べる新たな実験方法「Femtoscopy」が注目されています。またJ-PARCハドロンホールでは散乱実験によるハイペロン・核子相互作用の研究が行われています。Lattice QCDや有効理論による相互作用の研究も進展しており、多くの理論家も交え、相補的関係にある両者の物理について活発な議論が行われました。またJ-PARCで研究の進んでいるハイパー核やK中間子原子核、核媒質中におけるハドロンの性質などハドロン多体系の物理、高密度核物質と中性子星の物理、さらにはBelle実験を始め今日も世界中の実験施設で発見が続いているエキゾチックハドロンなど、多岐に渡り関連するトピックについても熱い議論がなされました。
今回特筆すべきは、Femtoscopy実験を率いているLaura Fabbietti氏(ミュンヘン工科大学)が対面参加され、Femtoscopyの解析手法についてまで事細かに説明して下さったことです。おかげで多くの参加者がFemtoscopy実験について理解を深めることができました。
また今回初の試みとして学生・ポスドク等を対象に「Young Scientist Award」を設置しました。受賞された3名の方たち、賞にエントリーされた方たち、参加された若者たち、皆さんの研究が発展することを願います。(受賞結果は研究会ホームページを参照)
また11日に大阪大学核物理研究センター(RCNP)にて行ったポストワークショップ「Femtoscopy physics」では、Fabbietti氏を始め4名の方にセミナー形式でじっくりと話して頂きました。そこではJ-PARCにおけるFemtoscopy実験の可能性が議論されるなど、様々なアイデアが飛び出しエキサイティングな研究会となりました。FemtoscopyとJ-PARCハドロン実験、両者の今後の発展が期待されます。
なお研究会の直前に諸般の事情から、中国の方々が対面参加を諦めざるを得なくなりました。しかしほとんどの方はオンライン参加に切り替え、講演をされました。休憩時間中も参加者は国の分け隔てなく議論を楽しみ、また笑い声が至る所から聞こえ、交流を深めていました。参加された方々の研究が、本研究会を切っ掛けにより一層発展することを願います。
・研究会web:
・メイン研究会 https://kds.kek.jp/event/54304/
・ポスト研究会 https://kds.kek.jp/event/57795/
・参加者情報:
・全参加者 100人(現地:65人,オンライン:35人)
・参加者国 アジア(日本・中国・韓国・インドネシア)、
ヨーロッパ(ドイツ・スペイン・チェコ・イタリア)
