seminar2011
Monday, October 24 2011, 14:00-15:00
電磁プローブによる重イオン衝突の研究
- SPEAKER
坂口貴男, Brookhaven National Laboratory
- PLACE
Seminar room, Kenkyu honkan 3F
2000年よりRHICで始まった重イオン衝突の実験においては、これまで生成量が小さかったために困難であった、ハード過程を利用した研究が可能となった。衝突でできた高温高密度物質と、ハード過程で散乱されたパートンの相互作用によって起きた、高横運動量ハドロンの収量の抑制は、この研究手法における大きな成果の一つであるが、その解釈を決定的にしたのが、衝突初期の情報をそのまま持ち出す単光子の測定である。 単光子は衝突初期から、系がハドロン化するまでに、連続的に放射されるため、重イオン衝突を系統的に研究する、最適のプローブである。 本講演では、重イオン衝突における単光子測定の歴史と、その測定手法、そしてRHICにおける最新の測定結果を紹介する。