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企業研究者向けXAFS講習会を開催

物構研トピックス
2013年2月22日
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実習の様子
ビームラインにて、測定手順、データの読み方を実習する。


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データ解析講習の様子

2月19日から21日にかけて、フォトンファクトリー(PF)にて企業研究者を対象としたXAFS講習会が行われました。 これは放射光の産業利用促進を目的として、XAFS(ザフス、X-ray Absorption Fine Structure / X線吸収微細構造)測定を検討している民間企業所属の研究者を対象に、 講義と実習を通してXAFSの知見と実技を習得するための講習会です。

XAFSは入射する放射光(X線)のエネルギーを変えながら試料による吸収の具合を測定する実験方法です。 得られたスペクトルを解析すると、試料中の注目した原子近傍の局所的な構造や化学状態を知ることができます。 現在PFではPF-ARと合わせて6本のビームラインでXAFSを利用することができます。

初日はXAFSの概要や基礎的理論、測定の原理や特徴について講習が行われました。 2日目は2グループに分かれて、PFで実際に稼働しているビームラインを用いて基本的なビームライン操作やXAFS測定を体験。そして、モデル試料を用いて得られたスペクトルの解釈や、希薄試料を測定する場合の手法を学びました。 その後、参加者は各々が持参した試料に対しても試し測定が行われ、それぞれの研究対象においてXAFSがどのような結果を与えるかを体験しました。3日目には得られたXAFSスペクトルから構造・化学状態を知るための解析実習が行われ、解析ソフトの使い方から結果を得るまでの一連の解析の流れを体験しました。 また放射光の経験が豊富な民間企業の研究者を招いて、XAFSが実際どのように問題解決に役立ったか講演が行われました。 参加者と同じ企業の研究者ということから、皆熱心に聞き込んでいました。

今回11名の研究者が参加しましたが、皆XAFSを各自の研究分野の問題解決に生かそうと真剣に講習に取り組んでいました。終了後にPFの利用方法についても多く質問が寄せられ、放射光・XAFSの産業利用への関心がより一層高まったようです。


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